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令和6年度「糸島市協定大学等課題解決型研究事業」の研究成果を公表します
更新日:2025年4月21日
糸島市では、協定を締結する大学等が持つ高度な知的資源を活用したまちづくりを進めています。
そのひとつとして、糸島市内の地域課題解決や地域資源の掘り起こしにつながるよう、大学等の研究者に研究を委託し、市民福祉の向上を目指す「糸島市協定大学等課題解決型研究事業」を実施しています。
また、当事業は令和6年度から新たに、上記の委託研究に加え、学生の柔軟な発想を生かした研究を支援すること等を目的に、学生に対して補助金を交付する「糸島市協定大学等課題解決型研究 学生アイディア社会実装補助金」を実施しています。
令和6年度に実施した研究11件の成果を公表します。
令和6年度に実施した委託研究の研究結果(研究者8件)
表の所属・職位は令和6年度のもの
研究テーマ | 大学名/所属 | 研究者名/役職 |
へい死カキ殻・焼きカキ殻の有効利用に関する研究 | 九州大学大学院 工学研究院 |
三木 一 准教授 |
加布里湾と雷山川流域の地域循環共生圏の創出に向けた栄養塩の現状解析 | 九州大学大学院 農学研究院 |
田畑 俊範 助教 |
雨水教育を利用した流域治水リテラシーの向上効果について | 九州大学大学院 工学研究院 |
林 博徳 准教授 |
糸島市文化芸術振興計画(仮称)に関する基礎調査 | 九州大学大学院 芸術工学研究院 |
長津 結一郎 准教授 |
新町弥生人の形質・文化・復顔に関する研究 | 九州大学大学院 比較社会文化研究院 |
舟橋 京子 准教授 |
糸島市姫島の活性化支援プロジェクト2024 | 中村学園大学 流通科学部 |
片山 富弘 教授 |
消防団員の活動を支援するソフトウェアの開発に関する実証研究とその影響評価 | 九州大学大学院 システム情報科学研究院 |
荒川 豊 教授 |
畜産排水由来の濃縮バイオ液肥生産と機能性評価のFS調査 | 九州大学大学院 農学研究院 |
矢部 光保 教授 |
へい死カキ殻・焼きカキ殻の有効利用に関する研究
研究者
九州大学大学院工学研究院 三木 一 准教授
研究概要
課題とされている牡蠣殻(焼き牡蠣殻及びへい死牡蠣)の再利用に挑戦する研究。ドラム回転機を利用した簡便かつ低コストの方法で殻表面の付着物を除去し、高度利用法が確立されている洗浄済みの殻を得る。また、洗浄済みの殻のより高度な利用方法を検証するとともに、付着物の肥料化、細かくなりすぎた殻の飼料化を試み、牡蠣産業の廃棄物の低減を目指す。
実績報告
報告書はこちら(PDF:970KB)
市担当部署
水産林務課
加布里湾と雷山川流域の地域循環共生圏の創出に向けた栄養塩の現状解析
研究者
九州大学大学院農学研究院 田畑 俊範 助教
研究概要
水産資源量の低下が懸念されている加布里湾について、栄養塩と雷山川流域からの負荷量の経年変化について解析する研究。水産資源が豊富であった平成3年頃と比較した湾内の栄養塩、雷山川流域内の公共用水域調査地点の水質、土地利用形態から流入する栄養塩量の経年変化を明らかにし、変化の過程と要因を考察する。
実績報告
報告書はこちら(PDF:604KB)
市担当部署
下水道課
水産林務課
雨水教育を利用した流域治水リテラシーの向上効果について
研究者
九州大学大学院工学研究院 林 博徳 准教授
研究概要
都市部の浸水・流出抑制対策として有効な「流域治水」の実装に向けて市民や市職員の理解を深めるための研究。市民や市職員を対象に出前講座を実施し、流域治水の概念、雨庭のビジュアル、効果、手軽さを伝え、どのような情報が有効であったかを分析する。市民の流域治水に対する理解度や興味関心の実態、啓発に効果的な情報と手法の提案等を行う。
実績報告
報告書はこちら(PDF:610KB)
市担当部署
下水道課
糸島市文化芸術振興計画(仮称)に関する基礎調査
研究者
九州大学大学院芸術工学研究院 長津 結一郎 准教授
研究概要
糸島市文化芸術振興計画(仮称)策定に向けて、文化芸術活動の現状と課題を幅広く把握し、本市における文化行政の方向性を示す研究。市民や学生、文化関係団体など幅広い対象へのアンケート調査、市が把握していない文化芸術活動の網羅的な把握を目的とした市民参加型のワークショップ、近隣自治体の計画との比較分析等を行う。
実績報告
報告書はこちら(PDF:307KB)
市担当部署
文化課
新町弥生人の形質・文化・復顔に関する研究
研究者
九州大学大学院比較社会文化研究院 舟橋 京子 准教授
研究概要
令和4年度からの継続研究。令和5年度に採取した人骨に刺さった石鏃(せきぞく・矢じり)と一体と考えられる石鏃を3Dデータ化し、それぞれのレプリカの作成等を行う。加えて、新町遺跡出土人骨の四肢骨に関する分析を行い、これらの成果を九州大学のギャラリーにおいて、完成を目指す出土人骨の「復顔」の粘土塑像(粘土で作った像)とともに展示し、新町支石墓群のシンボルとして遺跡のPRを行う。
実績報告
報告書はこちら(PDF:270KB)
市担当部署
文化課
糸島市姫島の活性化支援プロジェクト2024
研究者
中村学園大学流通科学部 片山 富弘 教授
研究概要
令和5年度の研究では、姫島の住民や来島者に対してアンケート調査を行い、食事提供、特産品開発などの可能性を分析した。この結果を踏まえて、魚料理教室の開催とそれに対する反応調査、姫島の特産品(玉ねぎ漬け)の試作などに取り組み、島民と意見交換を行いながら提供できるメニューを開発し、姫島の認知度の向上、観光客の増加に貢献する。
実績報告
報告書はこちら(PDF:616KB)
市担当部署
コミュニティ推進課
消防団員の活動を支援するソフトウェアの開発に関する実証研究とその影響評価
研究者
九州大学大学院システム情報科学研究院 荒川 豊 教授
研究概要
糸島市消防団が抱える課題(団員情報の管理、災害情報の共有など)に対して、WEB及びスマートフォンのアプリケーションを開発し、消防団活動の効率化を図る研究。本研究の基盤となるアプリケーションに対して、追加開発(出力機能、クーポン検索機能、デザイン変更)やリリース準備を行う。開発後は消防団員へ利用提供し、業務効率化の効果を検証する。
実績報告
報告書はこちら(PDF:5,864KB)
市担当部署
消防本部 警防課
畜産排水由来の濃縮バイオ液肥生産と機能性評価のFS調査
研究者
九州大学大学院農学研究院 矢部 光保 教授
研究概要
濃縮バイオ液肥原料として畜産排水が使用可能であるかを調査した上で、使用可能であれば、これまで研究者が開発してきた、メタン発酵消化液を利用した濃縮バイオ液肥製造技術を応用し、より低コストで付加価値の高い濃縮バイオ液肥の生産を目指す。また、糸島農業高校協力のもと、製造した液肥を使用し栽培試験なども行う。
実績報告
報告書はこちら(PDF:419KB)
市担当部署
農業振興課
令和6年度に補助金を交付し実施した研究の結果(学生3件)
表の所属・学年は令和6年度のもの
研究テーマ | 大学名/学年 | 研究者名 |
誰でも簡単に磯焼け対策が出来るウニトラップの研究開発 | 九州大学 農学部2年 |
眞継 竜太朗 |
糸島市の廃菌床を用いた生ごみの建築材料化と食品ロス処理コストの削減 | 九州大学 工学部4年 |
齋藤 巧 |
農業(環境)・食の持続を目指す食育の拠点づくりに関する研究 | 中村学園大学 栄養科学部3年 |
中川原 美瑠空 |
誰でも簡単に磯焼け対策が出来るウニトラップの研究開発
研究者
九州大学農学部2年 眞継 竜太朗
研究概要
磯焼けの原因とされるウニの捕獲に関する研究。ウニの生態学、行動学的な観点から基礎研究を行い、誰でも簡単に使用できるトラップを研究開発する。野北漁港をはじめ、糸島市の漁協と連携し糸島市周辺の海域でトラップの実証実験を行う。
実績報告
成果報告(概要版)はこちら(PDF:7,604KB)
市担当部署
水産林務課
糸島市の廃菌床を用いた生ごみの建築材料化と食品ロス処理コストの削減
研究者
九州大学工学部4年 齋藤 巧
研究概要
糸島市内で排出されている廃菌床を活用した菌糸による新たな建設材料を開発する研究。菌糸の生ごみを分解する能力に着目し、建築廃材によるエネルギー消費問題の解決に加え、食品廃棄物の処理コスト削減につなげる。実験で得た結果を元に菌糸を用いたインテリアを設計し制作する。
実績報告
成果報告(概要版)はこちら(PDF:4,276KB)
市担当部署
学研都市づくり課
農業(環境)・食の持続を目指す食育の拠点づくりに関する研究
研究者
中村学園大学栄養科学部3年 中川原 美瑠空
研究概要
学生食堂がない糸島農業高等学校が「地域開放型の食を提供する場」などの創造に取り組む「糸島食育道」のコンセプトの実現可能を高める研究。同校の生徒の取組と、中村学園大学で学ぶフードビジネス、食育、栄養などの専門知識や経験をコラボさせて、食の現状、食育、地域活性化等に関する調査・研究を行い、同校における食の拠点づくりに関する提言書を策定する。
実績報告
成果報告(概要版)はこちら(PDF:1,241KB)
市担当部署
企画秘書課