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ぽつらぽつら 米山オーナーシェフが糸島食材に出会う!

更新日:2020年1月29日


ぽつらぽつら 米山オーナーシェフが糸島食材に出会う!

   東京渋谷にあるビストロフレンチ『ぽつらぽつら』の米山オーナーシェフが2020年1月9日~10日に糸島へ食材を探しに来られました。

  その時期にしか味わえない旬(海と畑)を感じてもらえるよう、お店では「うみとはたけ」をテーマにされています。

  また、「見える」という点もこだわり、ガラス張りの外観、オープンキッチンから全て見渡せる料理人の手元。料理、お酒、食材、雰囲気すべてに安心してもらえるお店を心がけてあります。

ぽつらぽつらのホームページ (外部サイトにリンクします)  

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伊都菜彩

  まずは、糸島の食材の豊かさを実感できる場所『伊都菜彩』へ。伊都菜彩は、全国の産直のトップを走るJA糸島産直施設です。

 年間135万人以上を集客し、産直日本一の売上を誇ります。伊都菜彩は登録生産者が約1,600人おり、糸島の農畜水産物(約100種)から加工品まで、糸島食材がまるごと手に入ります。伊都菜彩の壁には、出荷者(生産者)の名前札がずらっと飾ってあり、米山シェフも驚かれていました。

 一番の強みは糸島産と言える多品種のものが新鮮な状態で売られていること。この量と種類で地場産率約96%は驚異的な直売所です。担当の内場祐磨さんが案内してくれました。

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   糸島の地で育まれた農水産物が毎朝届き、「売れ残りは翌日には残さない」「抜き打ちの残留農薬検査にかかると出荷停止になる」など厳しいルールのもと販売されているので、鮮度、安全など安心は折り紙付きです。糸島や福岡市近郊から飲食店のシェフの方々も伊都菜彩で食材を購入されることが多く、平日でも開店後の9時過ぎには多くの人でごったがえします。ちなみに、平日のレジ通過者が約3,000人、土日は約5,000人とすごい賑わいです。

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   米山シェフは伊都菜彩の品揃えを見て糸島のパワーを感じ、とってもワクワクされていました。

   そして、伊都菜彩でパワーを感じていただいて、いざ糸島の生産者や事業者のもとへ出発です。


北伊醤油(きたいしょうゆ) 

   明治30年創業。糸島産の大豆、麦を使い、調味料も塩のみで作られるこだわりの醤油蔵です。船越山から流れる上質の地下水をくみ上げて使っています。

当時は原料の塩などは船で運ばれていたので、海の近くに醤油蔵があるんですね。

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最もこだわっているのは、昔ながらの杉樽で作られること。

38本の大きな杉樽があります。現代の醤油はほとんどがステンレスの樽で人工的に管理されて作られるため、6~7か月で醤油が出来上がるそうです。杉樽では最短1年半は必要になり、北伊醤油では熟成をかけるため3年をかけてじっくり作られています。杉樽で醤油づくりをしているのは、県内では北伊醤油だけ。「国内でも10件くらいじゃないですかね」と山上社長。希少な蔵となっているそうです。

木の樽に菌が住みつくことで、自然の力でゆっくり本来の醤油の風味ができます。樽ごとに菌の付き方が違ったり、原料の大豆の状態が違ったり、気候も違うので、樽の個体差を見て、味を見ながら1つひとつ作るそうです。

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   糸島産の大豆と小麦を1時1分の比率にして、1回に300キログラムを大きな釜で蒸します。

   それに種こうじをつけて、こうじ菌を繁殖させますが、これも機械を使わずすべて手作業です。手でかき混ぜることで大豆の粒をつぶさず、まんべんなく繁殖させることができるそうです。

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   醤油といっても、いくつもラインナップがあります。生醤油は火入れしないので、香りが立ち、また塩分も強く残っています。「特醸」は一度できた醤油をもう一度仕込むため、4年以上かかる高品質の醤油だそうです。

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チーズ工房のTAK(タック)

   片山さんは北海道で10年、その後デンマークに1年半行き、チーズづくりを学び最後に糸島をチーズづくりの場として選ばれました。糸島の酪農家の生乳を2日に1度この場所に運んでもらい、殺菌から熟成までの工程を全てここの店舗で行っていますとのこと。その地の生乳にあったチーズ作りを心掛けており、短期間で熟成し、クセのない、食卓を少し豊かにそして楽しくなるような「食べやすいチーズ」をコンセプトにナチュラルチーズを作っています。

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   TAKでは「コハク」が定番ですが、「ひさご」というミルクの味が濃いタイプや、フレッシュチーズもあり、糸島産ミツル醤油の醤油粕を使った「和のチーズ」も作っています。

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 米山シェフはお店では「クミンシードが使いやすいかな」と想像を膨らませていました。

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菌をつけて2か月でようやく旨味、風味が出るそうです。海外では皮をとって食べるそうですが、片山さんはお好みで皮は外してもらってもいいけれども、よりチーズの味を知ってほしいということから、皮付きのまま販売しています。

カットして30日間の賞味期限があるので、お店でも少しずつ提供できるので、使いやすくなっています。

 

アプレ有限会社日高さん(メンマほか竹活用製品)

   今、国内では山林内の農地が放置され、竹林が生い茂る問題が発生します。どこの地域も解決策がなく、竹がどんどん侵食し、災害、有害鳥獣、景観など頭を悩ませるばかりです。

   日高さんは竹を商品化することでこの問題の解決に取り組んでいます。

   日本では中国産のメンマが主に流通している中、国産メンマを広めたいとご自分で乾燥メンマを製造し、販売されています。「かぐや姫の贈り物」というブランドで、メンマ独特の匂い、癖がなく、しゃきしゃき感が高いのが特徴です。

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竹は稀少な資源であるにもかかわらず、放置されているので、「生産者が使い方を広めなければいけないのです」と熱い想いを語ってくれました。
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 そこで、消費者の目や手に届くように「塩蔵メンマ」を作って1年間を通じて出荷できるようにしたり、しょうゆ味にした「竹するめ」、竹パウダーを使った「ぬか床」などの製品にしています。

また糸島コミュニティ事業研究会を立ち上げ、講演活動や竹伐採のワークショップなどの普及活動も実施しています。

なお、生物多様性アクション大賞2018で審査委員賞を受賞され、その活動が認められています。

食用品の竹パウダーは珍しく、このぬか床には希少な若返り成分のシリカが入っているとのこと。

米山シェフも漬物を作っておられ、試食のトマトやゆでたまご、パプリカなどを見て、竹の風味が残る漬けものに、「より和を感じますね」と感心していました。

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糸島ジビエ研究所 

イノシシなどの獣肉の一次処理・精肉および加工・販売を行っている会社です。

大学の農学部と研究も続けている西村社長は、イノシシのさばき方、血抜きの方法だけでなく、pH値や温度の管理など科学的な根拠に基づき、最高の肉質を求めて日々生産しています。

残念ながら企業秘密のため、詳しく公表することができませんが、施設や機材もすべて自分で設計し、全国約600施設のうち、ここでしか見られない設備ばかりでした。

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加工所は厚生労働省の基準よりかなり厳しい基準にしてあります。また西村社長は福岡県のアドバイザーとしてジビエの基準づくりのお手伝もされています。

「フレンチで赤ワイン煮込みならこの部位がいいですよ」と、料理のイメージに合わせて、最も合う肉を提案してくれます。

ジビエコンクールでも日本一に選ばれた肉を見て、シェフもぜひ仕入れたいと話をされていました。

  

日高農園 

 

   日高さんが生産する福岡県産ブランド苺「あまおう」は、中東の国賓や施設から出荷の依頼が来るほどの品質です。そういったことにご本人はあまり関心がなく、「僕は自分が楽しいことをしたい。自分が食べてみたいから新しいのを作るんだよ」と、その特殊な技術を使って見たことのないような大きなあまおうを作っていました。

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 「今はたくさん作ってないけど、どうしても食べたい人のためにね」と、トマトの栽培もされています。

トマトに低温でストレスをかけ、ゆっくり育てることで、甘味が出て、皮が薄くなり、カビや害虫の発生も抑制でき、無農薬栽培できるそうです。生産効率は落ちますが、その分高く買ってもらっているとのこと。

ハウスには見たことがない機会が設置してあり、九州大学にWi-Fiを使って日高さんの生育データを送っているそうです。

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 トマトを試食するとカルチャーショックを受けるような味でした。シェフも普段見たことがないいちごやトマトに驚きを隠せない様子。日高さんは「今後はスイカやカボチャなどまた別の作物も作ってみよう」と話していました。
 

みるくがき(アクアグローバルフーズ)

  糸島市の冬の風物詩といえば、カキ小屋です。2019年にはJF糸島(糸島漁業協同組合)で「糸島カキ」の地域団体商標(特許庁)を取得し、この名称は、JF糸島の組合員である漁師が養殖して販売するカキだけが使用を許されています。

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   そして今回訪問したカキ小屋 豊久丸は、糸島市のカキ小屋でも珍しい種カキの育成から自社で行った、安全安心の完全養殖のカキを提供しています。漁師でもある社長の上野さんのお話では、種カキから養殖したものは、実入りもよくなるそうで、「みるくがき」という自社ブランドの登録商標まで取得されています。上野さんは「毎週、菌検査を行って、より安全に努めているので、安心してお客様に食べてもらえます!」と終始楽しそうでした。漁師さんが直接お客様とお話する機会はカキ小屋ならではです。

   また種カキもそうですが、ロープに種カキをつけて筏(いかだ)に吊るすときの方法によってもカキの育ち方が変わります。

   日光が当たる水面に近い方が、カキの栄養になるプランクトンが豊富にいるのですが、水温が高くなってカキが死んでしまうリスクも高まります。上野さんのところでは、7~8mくらいがベストだと経験からわかったそうです。 

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   西日本は東北や北海道と比べて、水温が高いためにどうしても致死率が高いので、もともと大目に種カキをつけるそうです。効率としては悪いのですが、糸島市は山が海と近接し、栄養たっぷりの水が山から流れ込む海で育てるため、他地域より早く、大きく育つ1年物のカキです。

   資源の有効活用のため、糸島カキの殻はJA糸島で肥料「シーライム」にして販売されています。

つまんでご卵(らん)

  ボリスブラウン(日本の赤玉鶏の主流)という品種を育てる鶏卵農家の早瀬さん。効率を求めるケージ飼いではなく「ニワトリの幸せ」を追求した飼育方法である「平飼い(当時は自然卵養鶏)」という方式で、ニワトリが地面を走り回っています。ケージだと200羽/坪、ブロイラーは45/羽、地鶏は17羽/坪といった飼育数と言われていますが、養鶏卵においては異例の「薄飼い」で、「坪当たり13羽」というかなり少ない数で飼育されています。主流のケージ飼いだと、15万羽以上を飼育できる場所で、現在8500羽(2019年に鶏舎2棟を増築)しか飼われていません。

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   欧米ではアニマルウェルフェアと呼ばれ、このようにストレスフリーな方法で育てられる早瀬さんのにわとりは、自然界では、最もリラックスしたときに見せる無防備な行動「砂浴び」をします。

   このときも穴を掘って、お腹を上にして寝転がり、砂浴びをしていました。

   他にも徹底していることは「地域との共生」。平成元年に養鶏を始めてから、5大公害と呼ばれる「ホコリ」「臭い」「騒音」「ハエ」「汚水」を引き起こさないよう管理。近隣の畑に養分などが流れこまないよう排水などもきちんと管理してありました。その証拠に植物の肥料となる窒素、リンなどが流れていないので、鶏舎の周りに青々した雑草がほとんど生えていません。

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そんなニワトリが生んだ卵は、卵白が2層になり、つまめる濃厚な黄身と合わせて3層構造の卵になり、非常に高品質。起泡性が高く、ケーキを作るときは配合を変える必要があるほどです。

写真でもわかるように黄身と一層目の白身の凝縮度がすごいことがわかります。

また、平飼いによって卵の生臭さがありません。

普通はケーキを作るときに、生臭さを消すため香料を使うそうですが、早瀬さんの直営しているケーキ店のパティシエたちが初めて見たときに「この卵なら香料がいらない」と驚いたそうです。

米山シェフも初めて見た卵の品質に驚いていらっしゃいました。

久保田農園

   東京のシェフをお連れすると、ロゴを見た瞬間「えっ!糸島のブランドだったの!?」と反応される、久保田農園に来ました。珍しいハーブや、ベビー、マイクロ野菜など20種類以上、従業員も100人以上を雇用され、栽培されています。

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   久保田社長は、海外に通っては、まだ日本にない種を入手したり、現地のレストランでの野菜の使われ方を本当に熱心に勉強したり、顧客様のニーズを先取りしてシェフに野菜を提案しています。

   なんと、いまでは有名となった「ピーテンドリル」は久保田さんが初めて栽培し、命名されたそうです。

   サーモンオゼイユ、レッドソレル、クレイトニアなど素人にはあまりなじみのない名前ですが、米山シェフは「栽培されている現場を初めて見ました。とても楽しいです!」と何度も連呼。久保田社長も「10年後にまったく同じラインナップの野菜がお皿に並んでいるとは思えない。だからこうやってシェフの今の流行などを聞くことがうれしいんです」といまの久保田農園の繁栄の原点を感じさせるコメントでした。

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米山シェフもすぐに使ってみたいとのことで、東京で久保田さんの野菜を取り扱う卸業者を紹介してもらっていました。

 糸島ファームtoテーブル事業では、糸島食材や生産者の想いを、普段遠方で出会うことができない消費者の皆さんに伝えていくため、シェフの糸島案内を実施しています。

糸島ファームtoテーブル事業の実績(これまでご訪問のシェフたち)(サイト内リンクします)


 

糸島の食材のご紹介(外部サイトにリンクします)

 

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