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「第11回 井上デッサン会 裸婦デッサン作品展」インタビュー

更新日:2019年11月1日

堅実な積み重ねが光るデッサン展

今回は10月29日(火曜日)から11月4日(月曜日・祝日)まで開催されている「第11回 井上デッサン会 裸婦デッサン作品展」をインタビューさせていただきました。前回のインタビューはこちら

毎月1回、講師の井上公男さんにより開かれている「井上デッサン会」の会員による作品展で、約40点ほどの作品が飾られています。すべてモノクロのデッサン画ですが、会員それぞれの個性が表れていて、その違いを鑑賞する楽しみもあります。
 
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作品はすべてデッサン画で、モデルの息づかいや浮かべる表情が伝わってくるような、繊細かつ大胆な作品が揃っています。

教室では描き方の基本について、光の当たる部分は線を細く、影の部分ほど強く描く、といった指導が入ります。
また、この絵はどこから見て描かれたものなのか、視点をはっきりさせることも重要です。たとえば、地平線や水平線は、見る角度によって高さが変わって見えますが、それと同様に、机の上の静物も横から見たときと上から見たときで同じものにはなりません。その見る角度、つまり視点がズレてしまうと、見る人にどことなく不安な印象を与えてしまいます。

遠近感、陰影を上手く用いて表現する技術も、デッサン練習で磨かれます。 
  
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講師の井上先生の絵には、「ためらい線」と呼ばれる線がいくつか入っています。短い時間で描くため、最初に引いた線がモデルの輪郭と違うと思っても消さず、その横に線を書き足すことで生まれるものです。そうした線をあえて残すことで、逆に味わいが出るともいいます。

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井上さんは、人体画は絵の基本であり、その中でもヌードデッサンはごまかしがきかない難易度の高いものであるといいます。
骨組みから理解して描かなければならず、少し線がずれただけでも大きく雰囲気が変わってしまいます。
 
そんな難しい人体画を描く際に最も重視すべき点は、「芯」だとのこと。人体の「芯」を理解し、重心を置く場所がわかっていれば、モデルがどんなポーズをしていても、安定して描くことができます。芯を意識しなければいけないのは静物画でも同じことですが、人体デッサンはそれが更に浮き彫りになります。
そうした理由で、ヌードデッサンはどんな絵画にも用いることができる基礎だといえます。    
  
人体の機微を考えながら鍛え抜かれたデッサン画を楽しめる「第11回 井上デッサン会 裸婦デッサン作品展」は11月4日(月曜日)まで。ぜひ、当美術館にお越しください。  

次回のインタビューは11月6日頃に更新予定です。
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教育部 文化課
窓口の場所:新館6階
代表番号:092-323-1111
直通番号:092-332-2093
ファクス番号:092-321-0920

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