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「みんなでアート」インタビュー
更新日:2019年3月29日
自由な創造でアートを楽しむ
今日は3月27日(水曜日)から3月31日(日曜日)まで行われている「みんなでアート」をインタビューさせていただきました。
「みんなでアート」は荒木安子先生による絵画教室の生徒たちの作品展です。 約100点もの作品が壁一面に飾られています。
幼稚園での教室、小学生から高校生までが集う教室の二つが開かれています。
生徒の描きたいことをメインに、自由に芸術を楽しんでもらうようにしています。
学びの場であると同時に、いろいろな地域の学校から集まってくる子どもたちの交流の場ともなっていて、学校以外とは異なる居場所としての役割も果たしています。
どの作品も空間を存分に使って、コラージュや造形など、元気いっぱいにたくさん作られています。
毎回の授業では、先生がまずテーマを投げかけます。そしてその中で描きたいもの、興味を惹くものがあれば描いてもらい、他に描きたいものがあればそちらを優先する、という形式になっています。
テーマは、見栄えよく、面白い絵を描けるものを選んできます。糸島のお祭りであったり、各地のイベントであったり、資料で日本文化・芸術に触れさせながら題材を選びます。
小さな子どもたちは、主に経験したものの表現をメインにして、楽しかったこと、嫌だったことなど強く思い出に残った場面を描くことが多いようです。一方、中学生や高校生になるにつれて、自分の精神的な葛藤を抽象的に表すなど、違った発想の作品が表れるようになっています。たとえば、奥の展示室にあった暗く不気味な絵画は、普段は外に表すことのできない、秘めた攻撃的な気持ちやモヤモヤを絵にして表したようです。イライラをただ胸に抱えるだけでなく、芸術に昇華していけるよう、先生もアドバイスしつつ見守っています。
奥の展示室の右手の壁には、棒のような作品がかけられていて不思議に思っていたのですが、これは「尻尾」を表しているようです。尻尾の主は、写真左側にある大きなヒゲと耳、鋭い目が特徴的な龍の頭部。
遠くに尻尾があるのは、この展示室内の空間の中に、波打つ龍の胴体があるとイメージしてもらうためだそうです。その並外れた発想に、思わず驚いてしまいました。
奥には講師の絵画も飾られていて、英字新聞のコラージュや色彩から独特の世界が広がっています。
「みんなでアート」は毎年作品展を開いていますが、こうした全員の作品展はコンテストとはまた違った良い機会であるといいます。上手な絵が評価されるのも素晴らしいことですが、描いた絵が美術館に飾られ、多くの人に見てもらうワクワク感と緊張を皆が経験することは、きっと強い自信と芸術の面白さを感じさせると思います。
子どもたちの溢れんばかりのエネルギーを感じられる「みんなでアート」は3月31日(日曜日)まで。
皆さんも明るく楽しい展示室の中で、画用紙いっぱいに思いきり絵を描いていた童心を思い出してみませんか?
ここ伊都郷土美術館は、個人の方でも団体の方でも、展覧会を開催できます。自分の作品を外部に公開してみたいと思われる方、ぜひご連絡ください。
次回のインタビューは4月11日(木曜日)頃に更新予定です。
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