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「三様展」インタビュー

更新日:2019年3月6日

なめらかな躍動感で描かれる「書」の世界

今日は3月5日(火曜日)から3月10日(日曜日)まで行われている「三様展」をインタビューさせていただきました。

「三様展」は同じ大学で学び、教師生活を終えた有吉さん、久多見さん、松岡さんの三人による書作品展です。
全部で60点程で、サイズの異なる様々な書が展示されています。
 
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松岡さんの展示スペースでは、筆で書いた作品だけでなく篆刻も飾られています。
「篆刻」は落款(絵の端などに、赤いインクで押されている印)などを彫ることを意味し、様々なお洒落なデザインの印がありました。
 
中でも『百顆』という作品は、すべてに「一期一会」と書かれた100種類もの篆刻。これだけ小さく繊細なデザインをどうやって彫りこむのだろう、と実際の制作風景を見たくなるぐらいに、きめ細やかで面白いデザインです。
よくよく見ていると、印の周りの丸が完全な円でないものがあります。それらは「竹根印」というタケノコの根っこを彫って作られた印で、特徴的なくぼみがあり、ほんの数センチの印に特徴的な影を生み出しています。
  
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一つの印に6か所彫ったという実物を見ることもでき、その細かな職人技に驚かされます。
また、メタリックカラーの特殊な書道液を用いて、見る角度によって色の変わる書など、実際に見てその面白さを味わってほしい作品がたくさんありました。
     
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久多見さんによる書は、仮名を中心に書かれています。
「散らし書き」という、あえて行を整えたり濃さを揃えたりせず、様々に散らす手法を用いていて、水に流れるような軽やかな文字が魅力的です。
 
上の写真で右端に映っている作品は、水筆で縁をなぞった後ちぎって、その部分にハンダコテをあてて焼いた紙を使っているとのこと。近づいてみると焦げついた跡がしっかりと見え、まるで大きな一枚の木の葉のようになっており、山頭火の「ほろほろ酔うて木の葉ふる」という歌とも調和しています。
般若心経を黒地に金色の文字で描いた作品などもあり、紙・筆選びの工夫もまた美麗な書の要素になっています。
 
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有吉さんは、今回の作品のテーマを「自然」とし、「花」「土」など自然に関連した作品や、自分で考えて素敵だと思ったフレーズの書などが多く飾られています。
中でも「花」は何種類か描かれていますが、そのどれも違った書き方をされています。100書けば100品とも違うものになるとのことで、全体的にとても動きのある書が多く、文字というよりはデザイン画のような印象です。
特に、写真の左端に映っている作品「月」は、月という文字を右下に、雅印を左上に打っている大胆な構図で、とても興味を惹かれました。作者さんご自身も自信作とのことで、「書」という常識を崩されるような作品でした、
 
有吉さん曰く、書を通じて、見る人との間になにかを残すことを意識しているとのこと。
デザインに近いこの書は、見る人によっては文字の一部が模様に見えたり、文字そのものが絵に見えたり、様々な捉え方をすることができます。そんな鑑賞の面白さも含めて楽しんでもらい、作品を発信し、証として残すようにしています。
  
教師生活で学んだ技術と、生まれるアイデアを存分に活かし、 絵画のようで書のような、示会となっていました。また、同じ「書」というジャンルでありながら、三人の作品は、篆刻、仮名、漢字、とまさに「三様」。
  

繊細に、かつ力強く文字の美を表現した「三様展」は3月10日(日曜日)まで。ぜひ美術館にお越しください!
次回のインタビューは3月28日(木曜日)頃に更新予定です。

お問い合わせ

教育部 文化課
窓口の場所:新館6階
代表番号:092-323-1111
直通番号:092-332-2093
ファクス番号:092-321-0920

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