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「坂本かな絵画展」インタビュー
更新日:2019年1月18日
穏やかな異世界に浸れる絵画展
今日は1月16日(水曜日)から1月20日(日曜日)まで行われている「坂本かな絵画展」をインタビューさせていただきました。
独特の世界観をもつ絵本のようなやわらかい画風が特徴的な坂本かな氏による絵画展で、福岡市での初個展から数十年間絵を描き続けられていますが、今回は約30点ほどの作品が飾られています。
色鮮やかながら、穏やかかつ優しく、絵本にも合いそうな作風です。
1枚の絵に数か月かかることもあり、描いては修正し、また時間をおいて描き直すなど、納得のいくまでじっくりと作品を作り上げています。
坂本氏のモットーは「好きなものを描く」ということです。
評価も嬉しいながら、まずは自分の描きたいものをとことん追求し表現していきたいという気持ちが生まれ、絵を描き続けています。
お話を聞いていると、絵のしっとりとした落ち着いた雰囲気とはまた違ったパワフルなエネルギーを感じることができました。
絵の中には、頻繁に植物や動物、月が登場しています。
動物や月に強い愛着があるそうで、月に関しては特に印象深いエピソードも教えてもらいました。昔、街灯もない暗い夜道を歩いて帰っていた日々の中で、道を照らす明るい月が心を励ましてくれた思い出があり、それからは、月をどこか安心できるものとして画面の節々に描くようになったそうです。
背景を知ると、同じ絵でも違う見方ができるようになります。
そして植物も、パッと目を引くような市販の切り花ではなく、日本古来から自生していたものや野草などが描かれています。普段の生活では見逃してしまう部分の魅力を引き出して、それを周りに絵を通して伝えられる感性は素晴らしい技術だと感じます。
以前はメキシコで生活し、絵の仲間たちと制作に励んでいたそうで、日本とはまったく違う環境で、ときには生活に困窮しつつ様々な絵描きと語り合った経験からも、その感性と、物作りのポリシーが形作られたのかもしれません。
坂本氏はこの美術館をとても気に入ってくださっているとのことで、お話を聞きながらとても嬉しい思いに満たされました。魅力的な展示会に応えられるよう、こうしたインタビューなどを通じて、もっと美術館や展示会の様子を発信していけるよう努力していきます。
暖かくも、どこか不思議な感覚を味わえる「坂本かな絵画展」は1月20日(日曜日)まで。ぜひ美術館にお越しください!
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