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「ラ・ビダ会定期作品展」インタビュー

更新日:2018年11月16日

気品の中に溢れる強い情熱

今回は10月30日(火曜日)~11月4日(日曜日)に開催されている「ラ・ビダ会定期作品展」でインタビューさせていただきました。

伊都郷土美術館での開催は21回目となる恒例の展示会です。あごらで月に1~3回活動中のラ・ビダ会は会員7名で、20代から70代という幅広い世代の、絵を描くことが好きな方々が集まっています。会場には昨年亡くなられた講師の溝口哲平先生を悼んで、遺作も数点飾られています。
 
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作品は奥の展示室まで壁一面に飾られ、とても少人数による展示会とは思えない数を揃えています。ここ一年に描かれたものを集め、1人につき8点ほど出しているとのこと。

油彩画、水彩画、アクリル等のジャンルがあり、有名な絵画の模写や、風景画、抽象画などテーマも様々です。同じ人による絵でも、描くものによって画風が大きく変わっているので見飽きません。
また、自分の描き方や個性が無意識のうちに出るという話もお聞きしました。まったく違う画風の絵を描きつつも、気づいたらこの色をよく使っているなど、よく見ると共通点に気付くことができるかもしれません。
 
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奥の展示室には、100号のビッグサイズの絵画もありました。乾かす作業も含めて3~4ヶ月かけて完成した作品で、実際に見ると、その大きさから出る強い存在感と深みのある色調が印象的です。
今回展示されている作品の中には「太平洋展」に出品されたものもあり、福岡のみならず東京でも多くの方の目に触れています。

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作品を見て回っていると、パッと目を惹くシーンを描かれたものがたくさんありました。

ラ・ビダ会では主に「感動したもの」を描くことをテーマにしているため、見る側もその場面に思いを馳せることができます。夕暮れのワンシーンであったり、古民家の風景であったり、心動かされた瞬間は人によって様々で、会員それぞれの個性がつまっています。
冬景色が描かれた作品も、現地に赴いて撮った写真から描き起こすなど、美しいものを伝えるための努力がにじみます。 
 
溝口先生は「大胆、かつ繊細に描く」ことが重視されたとのこと。
魅せたいものを魅せる構図、色のバランス、そして正確に伝えるための技術、細やかな工夫が合わさってこそ、心に残る作品になります。
さらに「画品」を大切にすることも教えていただきました。絵には「品」があり、品の良い絵を描くために綺麗な色を使うことに気を使っています。授業中にも「この部分に、この色を使ってみたら?」とアドバイスがあり、やってみると途端に大きく雰囲気が変わり魅力的な絵になることもあった、との話もお聞きして、色使いへのこだわりとその効果を感じられました。
 
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こちらは溝口先生の遺作の絵画です。
「ナイフで切ったときに血が出るほどの作品」を作るよう魂を込めて描いていたそうです。上品な色合いの中に潜む強い意志は、講師亡き今も、会員に受け継がれています。

色鮮やかな絵が上品な色合いの額縁におさまり、展示室には落ち着いた空気が流れています。
本格的に絵を学んでいる方でも、いろいろな素敵な絵画を眺めたい方でも満足できる素敵な作品展です。
 
熱を注いだ美しい絵画を堪能することができる「ラ・ビダ会定期作品展」は11月4日(日曜日)まで。ぜひ美術館にお越しください!


次回のインタビュー記事は11月7日(水曜日)頃を予定しています。

お問い合わせ

教育部 文化課
窓口の場所:新館6階
代表番号:092-323-1111
直通番号:092-332-2093
ファクス番号:092-321-0920

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