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「第9回 糸島市中学校美術部生徒作品展」インタビュー
更新日:2018年11月1日
賑やかでパワー溢れる新鋭が集合!
今回は10月24日(水曜日)~28日(日曜日)まで開催されている「第9回糸島市中学校美術部生徒作品展」をインタビューさせていただきました。
糸島市内の中学校の美術部生徒による1年に1度の展示会で、今年で9回目を迎えます。
前原中学校、前原西中学校、前原東中学校、志摩中学校、二丈中学校の5校が参加し、まだ勉強を始めたばかりの1年生から集大成として出品する3年生までの100点近い作品を楽しむことができます。
中央には、ポスターや広報に用いられた虎の絵が堂々と飾られていました。こちらは前原中学校2年生による共同制作です。先生方の審査により優秀と認められた作品には「優秀賞」が贈られ、一校につき3名の受賞者が讃えられています。
アクリル、パステル、デッサンなどの絵画に、ガラスや仮面、切り絵など変わった作品も鑑賞することができます。壁一面を埋め尽くすほどの作品数も圧巻で、多様な色合いの作品が混ざり合い、とても賑やかな作品展となっています。
思春期の若々しさを伝えるデザインから、大人びた重厚なものまで、中学世代ならではの感性と実力に驚かされました。次のステップへの可能性を感じさせます。
インタビューでは、「部活」での作品作りという点に注目してお話を聞きました。
趣味や仕事で行うものとは違う学校教育の中での活動のため、絵が上達することを最終目標にしているわけではありません。挨拶や片付け、掃除など社会で生きる上で基礎的な部分を重視し、大勢で共に努力し集団性・協調性を育てることも大事な要素です。そしてその一環として、「共同制作」を行っている学校もあります。
生徒にやる気を出してもらうためにも、絵の描き方に細かい指導はあまりされません。前述したように多様なジャンルが飾られているのも、自由に描く方針を表しています。
また、絵に限らず経験を積んで描きたいものを増やしていると、表現したいことが明確になり、それだけ絵の上達が早くなるというお話も伺いました。いろいろなことにアンテナを張る、引き出しを増やす、という言葉はよく聞きますが、これは美術の世界でも通用する話のようです。
そして、中でも先生が苦労しているのは「生徒自身に気付かせる」こと。
絵を完成させた生徒に、ここを工夫したらもっと良くなるんじゃないか?と提案し、それを受け止めてもらうのはとても難しいことです。どんどん成長していく生徒たちを前に、今ある個性を潰さずに、もっと素敵な作品を作るための手助けをできるよう、日々努力を重ねています。
来館者の方も、これだけレベルの高い学生たちの作品に感銘を受けていて、今後の糸島の芸術を担っていく若手に期待を寄せている様子でした。
とてもエネルギッシュで熱量を感じる「第9回 糸島市中学校美術部生徒作品展」は10月28日(日曜日)まで。土曜日には表彰式も行われます。ぜひ美術館にお越しください!
次回のインタビューは11月1日(木曜日)頃に更新予定です。
お問い合わせ
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