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「糸島市シニアクラブ作品展」インタビュー
更新日:2022年12月14日
シニア世代の多様な表現を味わう作品展
今回は12月13日(火曜日)から12月18日(日曜日)まで開催されている「糸島市シニアクラブ作品展」をインタビューさせていただきました。
芸術やスポーツなど様々な活動を楽しむシニア世代の連合会「シニアクラブ」の中で、芸術活動を行っているメンバーにより開催、各地の校区から出品される作品展です。
ただ、コロナ禍で開催できない時期が続き、今回は3年ぶりの開催になります。シニアクラブ教養部長の三宅 瑞穂さんにお話を伺いました。
最初は出品数が少なく、30点前後に留まり、開催が危ぶまれていたそう。いつもは各校区の文化祭からそのまま出品されるものも多いのですが、コロナ禍で文化祭の中止が相次いだ影響も大きかったとのことです。
そこで、三宅さんはじめ役員の皆さんで、各校区の役員やお友達に声をかけ、約60点の作品をそろえることが出来ました。「上出来だと思います」と胸を張る三宅さん。
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絵画、写真
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手芸
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書作
作品のジャンルは、絵画、写真、手芸など様々で、奥の小展示室には書の作品が配置されています。作者のコメント付きの作品や、タイトルが独特なものもあり、合わせて鑑賞すると違った面白さや奥深さを感じます。
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絵画「親子」
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絵画「月と桜の下で乾杯!」
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書作「慶雲興」
同じ方が描いた絵画2作品です。左側は、「世界中にのどかな日が来ますように」とコメントがあり、かわいらしい猫の親子に平和への願いを託していることがわかります。うってかわって、右側は「月と桜の下で乾杯!」というタイトルがついています。乾杯した楽しい思い出かもしれませんし、また乾杯したいという思いなのかもしれません。
一方、書作「慶雲興」には、「暗いニュースが多いので、世の中の全てめでたい雰囲気になるように」とコメントがあり、字と表装でおめでたさを表現しています。こちらも、込めた想いを強く感じる作品です。
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服飾
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竹細工
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魚拓の彫刻
粘土細工の一種パンフラワーや切り絵などの珍しいジャンルや、個性的な作品が多いことも、この作品展の特徴です。
着物をリメイクした服飾、すべて手作業の竹細工。魚拓の彫刻は、実際の魚拓の写真も展示していますので、見比べると更なる迫力を味わえます。
ほかにも、彫刻で土偶を形作った「縄文のビーナス像」や、「令和」の元号の出展となった万葉集「梅花の宴」の書作など、味わい深い作品が並びます。
シニアクラブには、芸術関係に限らず、あわせて100以上ものサークルがあるため、物作りやスポーツなどの楽しさを共有し、他の方の活動を見て、自分もやってみようと新たな生きがいを見つけていくことも、クラブの目的の一つでもあります。
コロナ禍にも負けず、いつでも元気に活動することを目指すシニア世代の、知恵と経験を活かした多様な作品を楽しめる「糸島市シニアクラブ作品展」は12月18日(日曜日)まで。ぜひ、伊都郷土美術館にお越しください。