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「歸雲69書展=流されはしない=」インタビュー

更新日:2022年11月24日

書を通じて人生を語る―――進化を続ける書作展


今回は11月22日(火曜日)から11月27日(日曜日)まで開催されている「歸雲69書展=流されはしない=」をインタビューさせていただきました。

書道教師としての生活を終え、自分を見つめ直しながら書を続ける有吉聰さん(雅号・歸雲(きうん))による個展です。
61歳から69歳にかけて19回の個展を開催し、今回は、60代最後の書作展となります。

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かわいいサイズなのに壮大なスケールを感じさせる独創的なオブジェが出迎える館内には、60点ほどの作品が飾られています。
「書、それは私の分身、生き方の証。そして、人に語りかける」という信念のとおり、迫力や想いを感じる作品に囲まれた空間に・・・
「私は書のシンガーソングライターなんだよ」来館の学生さんと熱心に話し込む有吉さんの姿がありました。ちょっとお邪魔して、お話を伺ってみます。

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「自分で作詞作曲した楽曲を歌うシンガーソイングライターのように、可能な限り自分の言葉を書く」と、自身の信念を分かりやすい言葉で語る有吉さん。
書作をはじめた61歳から9年間で「流されはしない」というテーマが出てきたとのこと。そのことばが今回の個展のテーマになり、また、いち作品として会場にひと際存在感を放ちます。
一方、「カバー曲もある。山頭火や啄木など、どっぷり浸かって共感した言葉を書く」とも。

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学生さんが気になる作品を教えてくれました。こちら、同じ「生」の字ですが、対照的な雰囲気の2作品です。墨の濃淡、線の違い、動きの違い、そして「衣装」を変えることで、こんなにも違った印象になります。

墨は煤の化学変化で色合いに違いがあり、筆は細い線からハケのような大きい模様まで様々な線を表現、紙はにじみが生まれます。そして、衣装に当たる表具や表装は多彩です。
これらが調和して、いろんな表現になると有吉さんは語ります。

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書について知識があれば、読んで味わうことができるけれど、「読めない」人は敬遠し、一歩引いてしまう。この差をどう崩し、書のすそ野を広げるかを常に考え続ける有吉さん。
「例えば高齢者はスマホを使えない方が多いけど、使えるようになれば、老若関係ないでしょう」というたとえを聞くと、確かに、書を楽しむことが出来れば、日々の暮らしまで変わりそうな気もします。

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意味や解釈より、「見た人がどう感じるか」。線、白と黒の空間、配置を感じ、書を通じて「面白い」「いいね」「何これ!?」という感動や驚きを楽しんでくれることを願って、深化・進化を続ける書作展「歸雲69書展=流されはしない=」は、11月27日(日曜日)まで。ぜひ、伊都郷土美術館にお越しください。

お問い合わせ

地域振興部 文化課
窓口の場所:新館3階
ファクス番号:092-323-2344

文化振興係
電話番号:092-332-2093

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