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「第17回 写団・円(まどか)写真展」インタビュー
更新日:2022年06月02日
見た人が癒しを感じる写真を
今回は5月31日(火曜日)から6月5日(日曜日)まで開催されている「第17回 写団・円写真展」をインタビューさせていただきました。
写真を愛する仲間たちで設立したサークル「円(まどか)」による展示会で、自然と同化しながら、メンバーが1年間かけて撮影した、37点の写真を飾っています。
「見た人が癒しを感じる写真を」と語る、代表の田中耕太郎さん。その言葉を体現するかのような、心がふわっと優しくなるような作品の秘密に迫ります。
【展示番号37番「蒼穹一人きり」】
広報いとしまでも紹介した印象的な作品で、トランスオーシャン航空のフォトコンテストでグランプリも受賞されています。
狙って撮れるものではないけれども、いつも外に出てカメラを持ち歩いていると「出会う」瞬間があるそうです。
「家にこもって、「たまにはカメラでも撮ろうかな」ということでは出会わない。だから私たちはいつも外に出て、パッと気づいたらシャッターを切る。」と語る田中代表。
【展示番号19番「弱肉強食」】
田中代表の作品で、この瞬間を4時間待ったそうです。鳥も魚も必死で生きようとする躍動感に溢れ、特に目に迫力を感じます。撮影の瞬間について詳しく聞いてみました。
鳥が魚を捕まえた時には、水の中で押さえ込んでいる状態。そこで、鳥の頭にピントを合わせて待ち、飛び上がった瞬間を狙ってシャッターを切ること数度。出来上がった中で、一番しぶきが上がった瞬間を選んだそうです。
【展示番号20番「楽園の水鏡」】
こちらも田中代表の作品で、前日の夜空と当日の天気予報を確認したうえで、朝6時~8時、ずっと同じ場所でカメラを構えて動かず待ったそうです。
風がないときを狙って、朝日が差し込み、おしどりが来るのを待ち―――求める条件が揃った瞬間を見事に切り取った作品です。
周到な前準備、現場での辛抱があって、タイミングを逃さない、という印象を特に強く受けます。「しょっちゅう同じ場所に撮りに行く。行ったらすぐ帰らずに待ち、『ここだけは』と決めた方がいい」と、コツを話してくださいました。
「皆さんが癒しを感じる写真を、みんなでずっと撮り続けていたい」という思いで活動を続けてきた写団・円の活動も、コロナ禍の影響は大きく、メンバー減少の危機に直面したそうです。
そこで田中代表は、「緊急事態宣言のみ休むが、それ以外は続ける」という方針をはっきり打ち出し、「休会」の規定を新たに設けることで、いつでも安心して来れる場所として印象付け、体調や感染の心配のためお休みしても、戻ってきやすい環境を整えたとのことです。
その結果「今日も、休会者から、7月から再度出たいというメールが一件あったんです。」と嬉しそうに話してくださいました。
メンバーの皆さんが楽しみ、その結果、癒しを感じる写真を撮れる。その環境づくりに心を砕き、実現し続けている印象を強く受けました。
そんな写団・円では新規会員を募集されているとのこと。写真を楽しんでみたいと思われたら、美術館で受付をされているメンバーの方に、声をかけてみられてはいかがでしょうか。
ご紹介したほかにも、撮影場所、被写体、切り取り方など、作品ごとに味わいは様々。楽しんで撮るからこその「癒し」を感じる「第17回 写団・円写真展」は6月5日(日曜日)まで。 ぜひ伊都郷土美術館までお越しください。
次回は、7月13日(水曜日)から開催の「田川基成写真展「見果てぬ海」」のインタビューを予定しています。 どうぞお楽しみに!
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