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美術館だより(令和7年3月号)

更新日:2025年03月31日

「坂本善三美術館」訪問記

 
今回は、3月15日(土曜日)小国町(熊本県)に行ってきました。
第一の目的は「坂本善三美術館」訪問です。
久しぶりの訪問でしたが、多くの方に見てもらう記事とスケッチが目的で、今回は少し違った責任が重い探索でした。
まず初めに、美術館と坂本先生の紹介です。

坂本善三美術館


 築約140年の古民家を移築した、日本でも唯一の全館畳敷きの美術館です。
 畳に腰をおろしてゆっくりと作品をご鑑賞いただけます。
 鑑賞後は、隣接する鉾納社や人気スポット鍋ヶ滝(車で5分)での散策も合わせてお楽しみください。

坂本善三(1911-1987)


 小国町出身の坂本善三は「グレーの画家」「東洋の寡黙」と評される抽象画家として知られています。
 故郷の風土や自然に根ざした坂本善三の作品は、日本独自の抽象であると世界でも高い評価を受けました。亡くなるまで熊本で制作を続け、熊本の美術界に大きな足跡を残しました。

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    坂本善三美術館案内パンフレットより


美術館としては初めての畳敷き室内でしたが、全ての作品がこの和式部屋と溶け合い素晴らしい展示室でした。

作品は、パンフレット紹介にもあるようにほとんどが抽象画でしたが、
「絵とはこんな風に描くんだ」みたいな押しつけが無く(これは、私の個人的な感想です)、あまり進んで見に行く事は無かったのですが今回はスムーズに受け入れられるものでした。
特に見入ってしまったのが、『作品82』(1982)でした。

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    『作品82』(1982)


作品は150~200号くらいの大作で、グレーの下地に縦線×横線を引いただけの作品でしたが、じっと眺めていると子供の頃、正月の障子張り替えで障子紙を突き破り洗った後に残る木枠、また土壁を塗る前の竹と縄で作った格子枠がこの作品と重なり、この裏に何が有るのだろうか?イメージが際限なく膨らみました。

また、置いてあった書籍の中で先生の「縦に引いてある線が天に伸びようしているのか下に根を張ろうとしているのか観ている」との言葉が残りました。

その他にも多くの好きな作品がありましたが、美術館着が午後4時前で1時間弱しか無く大変残念な拝観だったので、次回はもっと温かくなってから一日中日向ぼっこしながら美術館で過ごしたいなあ~との気持ちが強く残っております。
また、機会があれば地方にある小さな美術家を訪問して、この【美術館だより】で紹介出来ればと思っています。


糸島美術協会      平田 昭二

お問い合わせ

地域振興部 文化課
窓口の場所:4階
代表番号:092-323-1111
直通番号:092-332-2093
ファクス番号:092-323-2344

伊都郷土美術館
電話番号:092-322-5661

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