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桜井神社の餅押し
更新日:2019年4月9日
文化財の内容
志摩桜井に所在する桜井神社は寛永9(1632)年に福岡藩2代藩主、黒田忠之により創建されたものです。本殿・拝殿・楼門は昭和52(1977)年、石橋は平成15(2003)年に福岡県指定文化財に指定されています。
桜井神社の餅押しは毎年1月10日の初春祭で行われる厄除け行事であり、厄男が自らの厄に見立てた鏡餅を投げ込み、この餅を締込姿の若者衆が競って押し合い取り合うことにより餅が割れ、厄を分散するとともに福を招くというものです。餅押しで用いる餅は、前厄である厄男(男性数え41歳、早生まれ40歳)が餅米の確保・餅つき・奉納まで行います。
当日は鏡餅の奉納後、午前11時から厄払いの神事を行い、餅押しは午後7時頃から始まります。まず、宮司・氏子役員・正装した厄男が拝殿から三方へと紅白の小餅をまく。その後、締込姿の参加者が待つ西側の広場に鏡餅を投げ入れます。
投げ込まれた鏡餅は参加者が激しく奪い合うなかで小さく割れ、奪い合うことで揉まれた餅は福餅となり、それを持ちかえったものには福が来るとされます。ある程度の大きさになると一度終了し、新たな鏡餅が投げ込まれます。その順番は宮司、氏子総代、厄男と続きます。
神社ではこの祭りが江戸時代から続くとしていますが、多くの民俗行事がそうであるように、由来は明確ではありません。餅押しは桜井神社の末社である金刀比羅宮の金刀比羅宮祭の一環として行われますが、金刀比羅宮の記録は慶安4(1651)年の絵図にはなく、幕末頃にまとめられた『筑前神社古傳鈔』には「同地の井上氏ノ宅地ニアリ」と記されています。井上氏とは当時の桜井神社の宮司の一人です。
明治6(1873)年には桜井神社に各集落の氏神が合祀されましたが、その宮座行事の名残として金刀比羅宮の餅押しがあると考えられることから、その始まりは江戸時代に遡る可能性もあります。
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