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嘉永五年寺山干拓潮止図(かえいごねんてらやまかんたくしおどめず)
更新日:2015年4月16日
かつて、糸島半島の沿岸部には遠浅の海が広がっていました。江戸時代に入ると、この海を堤防によってせき止め、新田を造る干拓が糸島でも盛んに行われるようになりました。
「嘉永五年寺山干拓潮止図」は江戸時代の終わりごろに、現在の志摩久家の寺山で行われた干拓工事の様子を描いた絵図です。工事現場を斜め上空から見渡した鳥瞰図(ちょうかんず)で、背景には糸島富士の愛称で知られる可也山(かやさん)が描かれています。
絵の内容は、嘉永五年(1852年)9月5日の早朝に行われた作業の風景です。東西から伸ばしてきた堤防の中央部を結合させる、干拓工事の中で最も難しく重要な場面です。潮が引いている短時間に工事を完了させるために糸島各地の村から約4000名の人々が動員されており、土を運んだり、松明を灯すなどさまざまな作業に従事していることがわかります。また、堤防の上には大勢の見物人などが描かれ、当時の人々の関心の高さがうかがえます。
江戸時代の干拓事業のようすを視覚的にわかりやすく描いた貴重な資料であるため、糸島市の文化財に指定されました。
上図:嘉永五年寺山干拓潮止図
拡大図:嘉永五年寺山干拓潮止図(拡大版)
下の地図は、干拓潮止図に描かれた堤防の場所を示しています。
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