トップページ > 観光情報 > 歴史・文化・美術 > 史跡・文化財 > 有形文化財 > 住吉神社伝来仏画(すみよしじんじゃでんらいぶつが 有形文化財)
住吉神社伝来仏画(すみよしじんじゃでんらいぶつが 有形文化財)
更新日:2015年3月9日
糸島市井原(いわら)の住吉神社には、「釈迦十六善神図(しゃかじゅうろくぜんじんず)」甲本と乙本の2点、「如意輪観音図(にょいりんかんのんず)」1点の計3点の仏画が伝わっています。
「釈迦十六善神図」は大般若経(だいはんにゃきょう)を転読する儀礼である大般若会の本尊として掛けられる仏画です。釈迦如来を中心として、普賢菩薩(ふげんぼさつ)と文殊菩薩(もんじゅぼさつ)を左右に配し、さらに十六善神と常啼菩薩(じょうたいぼさつ)、法湧菩薩(ほうゆうぼさつ)、玄奘三蔵(げんじょうさんぞう)、深沙大将(じんじゃだいしょう)を対称的に配置しています。
甲本と乙本は構図に違いがあります。甲本では、天蓋(てんがい)の左右に韋駄天(いだてん)と虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ)を描いていますが、これは他に類例のない特徴です。また、乙本は甲本と比べて、文殊菩薩と普賢菩薩の配置が逆になっています。
「如意輪観音図」は6本の腕をもつ釈迦が観音菩薩に姿を変え、蓮華座(れんげざ)に右ひざを立てて座っています。複雑な姿をバランスよく描き、顔は肉付きが豊かで、気品ある思惟(しゆい)相です。
これら3点は、南北朝期から室町時代(14世紀から15世紀)に畿内の専門的な絵仏師によって描かれた秀作です。いずれも絹地に彩色が施されています。
糸島市内に残された絵画の中でも最古級のものであることから、糸島市有形文化財に指定されています。
- 右:如意輪観音図
縦74.8センチメートル、横38.7センチメートル - 左:釈迦十六善神図乙本
縦101.2センチメートル、横38センチメートル - 中央:釈迦十六善神図甲本
縦108.5センチメートル、横59.4センチメートル
お問い合わせ
地域振興部 文化課
窓口の場所:4階
代表番号:092-323-1111
直通番号:092-332-2093
ファクス番号:092-323-2344
文化財係
電話番号:092-332-2093