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龍国寺のイヌマキ
更新日:2009年11月1日
概要
竜国寺境内の、本堂に向かって右側に並ぶ3本の老木である。それ程の大木ではないが古刹の境内にふさわしい風格を感じさせる。北側のこのイヌマキにはおびただしいフウランの着生がみられ、マキの葉によく似た葉を幹や太枝に密着させ、樹姿に一層の趣きを添えている。花期には上品な香りを放つという。 樹勢は壮健である。
- 分布:暖地の山地に自生しており、関東地方南部以西から沖縄、中国、台湾に分布。
- 幹:樹形はやや不整形で、枝は数少ないが太くよく広げ老木では下垂する。樹皮は灰白色で浅い縦裂ができ、薄片となって落ちる。高さは20メートル、直径約0.3メートルから0.6メートル位。
- 葉:長さ10センチメートルから15センチメートル、幅0.8センチメートルから1.2センチメートルの扁平な線状被針形、全縁、革質であり、密に互生。
- 花:雌雄異株。黄白色の雄花は穂状の円柱形で3個から5個ずつ束生。緑色の雌花は葉の付け根に1個ずつ着く。いずれも5月に開花。
- 実:果実は緑色の球状で、9月から10月に熟しても色は変わらないが、果托は大きな倒卵形となり赤紫色に色づき、甘くて生食できる。
樹種名
イヌマキ
所在地
福岡県糸島市二丈波呂474
樹高
12.29メートル
幹回り
2.37メートル
推定樹齢
200年以上
調査年月日
1995年7月20日
歴史・言い伝え
1838年に寺が焼失し、現存する三門、経蔵が残った。 今回指定するイヌマキ三本については、焼失せずに残ったものと思われる。