まむし湯のクロガネモチ

概要

隣のムクノキと樹冠の領域を分けあっており、1本だけを見ると樹形は歪であるが、夏季はムクノキと一体となって大きな樹冠を見せ、冬季は落葉したムクノキとおもしろい対比を見せている。 樹勢は旺盛である。

• 分布：関東以西の暖地の山地に分布する雌雄異株の常緑高木。高さ10メートル位になる。径1メートルの巨木がある。
• 幹：樹形は広大で枝条が多く繁密となる。樹皮は灰黒色または黒淡緑灰色で滑らか。枝は暗褐色。
• 葉：互生、長柄、全縁で厚革質、光沢を有する。上面は深緑色、下面は淡緑色。主脈は上面に凹入し、下面に凸出する。
• 花：5月頃、単性花で有柄の淡紫色をした小花を集散花序により着生する。
• 実：径3ミリメートルから5ミリメートルの核果を密生させる。11月頃成熟すると枝一杯に赤くなり、花の少ない冬季を美しく彩る。

樹種名

クロガネモチ

所在地

福岡県糸島市二丈吉井2386-1

樹高

13.83メートル

幹回り

1.98メートル

推定樹齢

不詳

調査年月日

1995年2月23日

歴史・言い伝え

県道藤川二丈線を中村まで行くと、勇壮とそびえ立つ巨木に囲まれた民家が目に入る。 このクロガネモチもその中の一本である。そこは、まむし湯として広く知られており、15年ほど前までは、まむしにかまれた人など、多くの治療客が訪れていた所である。