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働く世代の健康チャレンジ事業 インタビュー「株式会社糸島環境開発」様
更新日:2026年8月10日
第11回目は、株式会社 糸島環境開発 様
食・ストレッチ・熱中症対策で実現する、従業員が安心して働ける職場づくり」
株式会社糸島環境開発 様
会社概要
・企業名 株式会社糸島環境開発
・所在地 福岡県糸島市荻浦634-1
・代表者名 代表取締役 渋谷真奈美
・設立 昭和45年11月
・従業員数 42人(令和8年6月現在)
・事業内容 糸島地区ごみ収集運搬業、し尿収集運搬業、浄化槽保守点検業、グリストラップ清掃業、排水管洗浄業
インタビュー内容
一般ごみや事業所ごみの収集運搬、浄化槽の維持管理など、糸島市民の暮らしを支える株式会社糸島環境開発。
地域のライフラインを担う同社では、食生活の改善や朝礼時のストレッチ、熱中症対策など、従業員の健康づくりに力を入れています。
今回は糸島市健康づくり課による熱中症予防講座の様子と健康促進の取り組みについて取材しました。
糸島市健康づくり課の保健師と管理栄養士による講話
糸島市の「働く世代の健康チャレンジ事業」の一環として、糸島市健康づくり課の保健師と管理栄養士が、
「熱中症予防講座~今年も倒れない夏にするために~『気づく、飲む、休む』で予防」と題した講話を行いました。
約30分間の講話では、熱中症の原因から水分や塩分の正しい補給方法、現場での体調変化の見極め方まで、幅広い内容が紹介されました。
保健師は「熱中症は対策をしっかりすることで重症化を防ぐことができます」と説明。
全国的に職場での熱中症による死傷者数は増加傾向にある一方で、死亡者数は減少しているデータを示しながら、
「早く気づいて、早めに対応することで救える命があります」と呼びかけました。
続いて、管理栄養士はスポーツドリンクの正しい飲み方について説明。
クイズ形式でスポーツドリンク500ミリリットルに含まれる糖分が砂糖約30グラムに相当することを紹介しました。
実際に空のペットボトルに砂糖を入れて見せると、想像以上の量の多さに会場からは驚きの声が上がりました。
「1日の砂糖摂取基準量は20グラムです。スポーツドリンクを大量に飲み続けると糖分の過剰摂取につながるため、
水と上手に組み合わせながら摂取してください」と注意を喚起しました。
クイズに応えながら熱中症について学びます
また、経口補水液については、日常的な水分補給には適さず、脱水症状が見られた際に使用するものであることを説明。
熱中症の場合は初期段階でしっかり補給すること、嘔吐、下痢の場合は少量ずつ摂取することなど、
症状に応じた使い分けについても紹介しました。
参加した従業員たちは真剣な表情で話に耳を傾け、スライドをスマートフォンで撮影したり、メモを取ったりしていました。
講話後の質疑応答では次々と手が挙がり、熱中症対策への関心の高さが伺えました。
今回の講話で正しい摂取方法を知れて良かったです」と話していました。
うなずきながら講話を聞いている従業員も多くいました
「会社で取り組んでいる従業員への健康づくり」について話を聞きました
串尾 友洋さん(左) :業務課 課長
橋口 翔太さん(中央):業務課 主任
吉村 孝介さん(右) :総務課 課長
串尾さん:糸島市内の一般ごみ・事業所ごみの収集運搬や、し尿の収集運搬、浄化槽の維持管理、下水道処理施設の運営管理を主に行っています。
また不用品回収や草刈りなど、地域や事業所様からのご依頼も受けています。
中には「照明のひもが切れたので交換してほしい」といった身近な困り事の依頼もありました。
収集車は使用後に毎回丁寧に清掃しています
「ふくおか健康づくり団体・事業所宣言」に登録しようと思ったきっかけは何ですか。
串尾さん:身体が資本となる仕事なので、従業員一人一人の健康が企業活動の基盤です。
「健康は個人任せではなく、会社全体で取り組むもの」という思いから、登録することにしました。
――従業員の健康管理で気になること、課題に感じていることは何ですか。
串尾さん:一番は食生活です。従業員の平均年齢が36~7歳と比較的若く、20代もいます。
朝食をとらずに出勤する従業員もおり気になっていました。
また、近年の物価高の影響もあり、コンビニエンスストアなどで購入する昼食代が1000円近くかかるという経済的な負担もありました。
橋口さん:腰痛を抱えている従業員も多いです。
ごみ収集は重いものを繰り返し持ち上げる動作が多く、浄化槽の点検では低い姿勢での作業が長時間続きます。
身体への負担は業務上、避けられません。
串尾さん:橋口は理学療法士の資格を持っていて、体のことに詳しいんです。
昨年は姿勢についての勉強会も開催してくれました。
また夏は熱中症対策も課題ですね。ごみ収集や浄化槽管理は炎天下での作業になり、夏場は体への負担が大きくなります。
――体力が必要な大変な仕事ですね。従業員の健康を保持・促進するために取り組んでいることはありますか。
串尾さん:食生活の面では、朝食をとっていない従業員にバナナとゆで卵を提供するところから始まりました。
2026年3月からは置き型の惣菜サービスを導入し、社内の冷蔵庫に栄養バランスの取れた惣菜を1品100円で提供しています。
毎月約50食利用されていて、「手軽に野菜がとれる」と従業員からも好評です。
また、社長が2か月に1回ほどカレーやスタミナスープなどを作って振る舞う「お弁当の日」もあります。
バナナとゆで卵は常備されています
置き型の惣菜サービスの冷蔵庫。
ハンバーグなどボリュームがある主菜から、きんぴらごぼうなど副菜の種類も豊富
柔軟性の測定や体の状態の確認も行いながら、腰痛や肩こり、けがの予防に取り組んでいます。
吉村さん:熱中症対策にも力を入れています。
全車両に保冷バッグを支給し、その中に保冷剤やスポーツドリンク、塩分補給用の飴を準備しています。
現場では1時間ごとに体調確認を実施しています。
二人作業では互いに確認し合い、一人作業の場合はアプリで体調を報告します。
報告がない場合は総務担当者から本人に連絡し、連絡が取れない場合は、上司や管理職が現場確認を行う仕組みです。
病院の連絡先一覧も整備しており、万が一の際も迅速に対応できる体制を整えています。
また、手洗いや消毒、マスクの着用など、コロナ以降も感染症対策を継続して取り組んでいます。
地域のライフラインを支える仕事だからこそ、業務を止めないための健康管理も重要だと考えています。
――たくさんの取り組みをされていますね。
串尾さん:通常の業務とは別に、全従業員は社内環境整備チームや安全運転衛生推進チーム、ブログ・販促活動推進チームなどに所属し、
それぞれ地域の清掃や勉強会など年間計画を立てて取り組んでいます。
今年度から健康管理推進チームも新しく発足し、これまで以上に従業員の健康づくりに取り組んでいきたいと考えています。
また糸島市で6月中に行われている「働く世代チャレンジウォーク」のチームラリーにも今回初めて参加しています。
会社から11チームがエントリーして、チーム内外でも歩数を競って盛り上がっています。(取材時令和8年6月のイベントです)
――楽しそうですね!さまざまな取り組みをすることで、従業員や会社にどのような効果がありましたか。
吉村さん:熱中症を「他人事ではない」と全員が認識するようになったことが、大きな変化だと思います。
熱中症対策や健康管理体制が整ったことで、従業員が安心して働ける環境づくりにつながっています。
新しく入社した従業員からは「ここまで従業員の健康を考えてくれるんですね」という声も聞かれます。
会社が従業員を守る姿勢を示すことで、安心感や働きやすさの向上にもつながっています。
橋口さん:ストレッチをきっかけに体の不調を相談する従業員が増えました。
痛みを我慢するのではなく、「なぜ痛みが出るのか」「どういう動きなら負担が少ないのか」という話ができるようになりました。
串尾さん:ストレッチの時間に「痛い、痛い」って言いながら、みんなで体を伸ばして、笑い合い、
自然とコミュニケーションが生まれています。
仕事に向かう前の緊張感もほぐれますし、健康づくりが職場の雰囲気を変えてくれています。
毎朝のストレッチの様子(写真提供 株式会社糸島環境開発)
串尾さん:私たちのように体をたくさん動かす仕事に必要な栄養素や食事の取り方についても学び、それを従業員に伝えていきたいですね。
知識として学ぶだけでなく、実際の食事や社内の取り組みに反映し、健康を実感できる環境をつくっていきたいです。
橋口さん:会社で取り組めることは、勤務時間中の一部に限られますが、その時間の中で少しでも健康に対する意識を持ってもらいたい。
それが積み重なって、私生活でも健康を意識するきっかけになればうれしいですね。
健康づくりへの思いを語る3人。取材中も笑い声が多く、和やかな雰囲気でした
働く世代の健康づくりを応援する取り組みは他にもあります!
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