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No.122

糸島人 糸島人

糸島農業高校
地域イノベーション部

高校生が紡ぐ
伝統野菜「芥屋かぶ」の未来

 全国から趣向を凝らした漬物レシピが集まる「漬物グランプリ2026」。この大会で、糸島農業高校の地域イノベーション部が糸島の伝統野菜「芥屋かぶ」を使って考案した「けや色ほっぺ」が、学生の部で準グランプリを受賞した。審査では、実食に加え90秒のプレゼンテーションも実施。部員たちは、味の良さだけでなく、芥屋かぶを未来へつなぎたいという思いを込めて発表し、今回の受賞につなげた。

 同部は、もともとプロジェクトチームである「根っこ部」や「芥屋カ部(かぶ)」として、農家を悩ませる根こぶ病の研究や芥屋かぶの継承活動などに取り組んできた。15年間の活動と実績が評価され、昨年、地域イノベーション部が発足。活動においては「つたえる」「つくりだす」「つなぐ」の3つの「つ」を大事にしている。「つたえる」では、小中学校に出向き、芥屋かぶの歴史や魅力を紹介しながら、植え付けや収穫を一緒に行う。「つくりだす」では、芥屋かぶを使った新たな商品開発に挑戦。「つなぐ」では、地域で育てた芥屋かぶの種を次の世代へと渡し、300年先にも残る伝統野菜にしたいという思いで活動している。

 継承活動を行う中で、芥屋かぶの代表的な料理である甘酢漬けを、若い世代にも食べやすくできないかと考えたのが、「けや色ほっぺ」のレシピ開発に取り組むきっかけとなった。開発に当たっては、地元の人から漬け方を学ぶ一方で、何種類もの材料との組み合わせを試し、赤玉ねぎとの相性が良いことを発見。また日光に当てることで、ポリフェノールの増加も期待できる点に着目した。校内外で行った食べ比べではアンケートを実施したが、「自分たちもおいしいと思えたし、食べた人から『おいしい』と言ってもらえたのがうれしかった」と笑顔を見せる。

 今回の受賞では、伝統的な漬け方に高校生ならではのアイデアが加わった点が、高い評価を得た。部員たちも「優勝できるポテンシャルはあったと感じています。今回の実績を追い風に、商品化につながれば」と、自信をみせる。芥屋かぶの魅力を糸島から全国へ広げるため、地域と共に伝統をつなぐ、部員たちの挑戦は続いていく。

▲漬物グランプリのプレゼンテーションでは、スクリーンの使用ができないため、お手製のパネルを持ち込み、審査員にアピールした