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株式会社環境技研の取組を取材しました!

更新日:2026年2月10日

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耕作放棄地を利用した米作りで 社員も地域も幸せに

  • 株式会社環境技研 業務部部長 三苫崇道さん
  • 株式会社土の恵み農園 責任者 楢崎利弘さん
  • 株式会社環境技研 友岡嘉文さん
  • 株式会社へいせいグループホールディングス 広報 永翁慎介さん
糸島市東の田んぼにて稲刈りをする三苫さん(左)、楢崎さん(中央)、友岡さん(右)

糸島市東の田んぼにて稲刈りをする三苫さん(左)、楢崎さん(中央)、友岡さん(右)

株式会社環境技研は、ごみの回収や浄化槽整備を担い、糸島の地域住民の生活を支えています。その環境技研の社員たちが立ち上げた「株式会社土の恵み農園」では、農業未経験から米作りをスタート。0.6反(0.06ha)だった田んぼは、10年を経て5町8反(5.8ha)まで広がりました。社員の幸せを願う思いから始まったこだわりの米作りは、SDGs目標「2.飢餓をゼロに」「12.つくる責任 つかう責任」につながり、耕作放棄地を利用することで「15.陸の豊かさも守ろう」も実践しています。気持ちの良い秋晴れの稲刈りの日、同社責任者の楢崎さん、株式会社環境技研の三苫さんと友岡さん、同社が属する株式会社へいせいグループホールディングスの永翁さんに、思いや今後の展望をお聞きしました。

社員が安心してご飯を食べられる環境を目指して始まった米作り

米作りを始めたきっかけを教えてください。

  • 三苫さん 非常時の社員の食糧を確保したいと考えたことがきっかけでした。地域貢献を目指す会社ですが、まずは社員が幸せであるようにというのが環境技研のモットーです。日本は自然災害が多く食糧自給率が低いため、社員とその家族がどんなときも安心してご飯を食べられるようにしたいという強い思いがありました。また、会社としていざというときには地域の方を助ける立場でありたいと考えていて、そんなときにも社員が動けるように、米作りをスタートしました。

コンバインが田んぼに入り、稲刈り開始
コンバインが田んぼに入り、稲刈り開始

米作りには耕作放棄地を利用しているそうですね。

  • 永翁さん 糸島は農業が盛んな一方で、耕作放棄地があちこちで見られます。肥料などの値上げや高齢化、後継者不足で農業を辞められた話もよく聞く中で、少しでも手助けになればという思いもありました。使わせてもらえる土地がないかお声がけして、買い上げ、又は借り上げをしています。 
  • 友岡さん 田んぼも畑も、何もしない期間があるとすぐに草や竹が生えてしまいます。それを個人で再び整備して農業を再開するのは、大変な労力が必要です。
  • 楢崎さん 個人では難しいことを、私たちが企業として実践するのは意味があることだと思います。

一貫した管理で安心安全なお米を社員へ提供 

米作りはどのように進めましたか。

  • 楢崎さん 2014年に「株式会社土の恵み農園」を立ち上げ、最初はわずか0.6反の田んぼに苗を手植えするところからスタートしました。田んぼが増えてもしばらくは機械や設備がなかったので、田植えと稲刈りは委託して、私たちは草刈りなどの管理をしました。2022年に農業法人になり、コンバインや乾燥機などの設備がそろいました。この糸島市東の田んぼは竹藪を切り開いて、初めて自分たちで機械で田植えをした思い出深い場所です。

田んぼの広さと収穫量を教えてください

  • 楢崎さん 所有している田んぼとお借りしている田んぼを合わせると、糸島市の東、飯原、長糸など27枚で5町8反になります。去年は3町6反で収穫量が10トンだったことを考えると、今年は15トンは収穫できるのではないかと思っています。これからさらに広げていきたいです。
稲の大きさや色を丁寧に確認する

稲の大きさや色を丁寧に確認する

収穫したお米はどうしていますか。

  • 楢崎さん 社員への予約販売と、へいせいグループの福祉施設に提供しています。責任を持って安心安全なお米にしたいと思い、品質にもこだわっています。ほぼ農薬は使わず、苗づくりから精米、配達まで、全て自分たちで一貫して行っています。

楢崎さんは米作り未経験だったと聞きました。

  • 楢崎さん 最初は草取りをするときも、草なのか苗なのかさえわからない状況でした 。自分たちで調べたり実験したりしながらやっていく中で、地域の方や長年自分でも米作りをしている友岡さんに指導してもらうようになり、ここまで続けてきました。
  • 永翁さん(右)ら4人で試行錯誤してきた米作りを振り返る

    永翁さん(右)ら4人で試行錯誤してきた米作りを振り返る

  • 刈りたての稲を大事に抱える

     刈りたての稲を大事に抱える

地域とつながり未経験の米作りに挑む

米作りに、社内から心配の声などはありましたか。

  • 永翁さん へいせいグループには「失敗は恐れず、とりあえずやってみる」という社風があり、社員にも挑戦させてくれるんです。
    楢崎さん 心配するよりも、やりたいならまずやってみたら、と背中を押してもらったことは心強かったです。

地域の方とはどのように関係を築きましたか。

  • 楢崎さん 各地区の農業組合の会合に参加させてもらうことから始めて、私たちの思いをお話したり米作りについて教えてもらったりしました。その地区の草刈りや清掃などにも参加することで、次第につながりが深まりました。

大変なことはありますか。

  • 楢崎さん 安心安全なお米にすることにこだわり、農薬を使うのは苗のときに1度のみなので、田んぼ周りの草刈りが大変です。タニシやカメムシによる被害もあります。
  • 三苫さん 田植えした次の日に、タニシに食べられて苗が半分なくなったこともありました。タニシは植えてから2週間の柔らかい苗を食べるので、今年はその間に水をほぼ入れずタニシが動き回れないように工夫しました。それでも食べられて、今も田んぼの中に穴があいたように稲がないところもあるんですよ。
タニシに食べられて田んぼにあいた穴

タニシに食べられて田んぼにあいた穴

社員からの評価が力に。誠実な米作りで地域との関係性も深める

社員の皆さんの反応はどうですか。

  • 楢崎さん 作ったお米を食べた社員が喜んでくれて、うれしいですね。福祉施設でもおいしいと好評で、大変でも頑張ろうと思えます。お米の味にもこだわって、収穫後の籾の乾燥は16%に設定しています。他の市販米より1%高くすることで、おいしくなるんです。乾燥後に10度の冷蔵室で保存できるからこそ可能なので、冷蔵設備があることに感謝しています。
  • 永翁さん 米作りのことを知るまでは、雑草がなく虫もいない、きれいな田んぼが良いと思っていました。でも、農薬を減らしている田んぼは、タニシの影響で穴もあくし雑草も生えると知ってからは、他の場所でも同じような田んぼを見ると、頑張っているんだなと思うようになりました。
  • 乾燥機で籾を水分30%から16%にする

    乾燥機で籾を水分30%から16%にする

  • 10度の冷蔵室で乾燥後のお米を保存する

    10度の冷蔵室で乾燥後のお米を保存する

地域の方の反応はいかがですか。

  • 三苫さん 「管理してもらえるだけでも本当に助かる」という声を多くいただいています。最近は使わせてもらっている土地の近隣の方から「うちも困っているのでお願いできますか」というお声をいただくことも増えました。米作りを始めた当初は、へいせいグループに建設会社があるので、農地を転用して大規模な建設工事や開発を行うのではないかと不安視される声もありました。地域の活動に継続的に参加し、きちんと米作りをしている姿を見てもらって、少しずつ信頼してもらえているのかなとうれしく感じています。
今年の稲刈りの状況について話し合う

今年の稲刈りの状況について話し合う

地域の方から相談を受けることはありますか。

  • 三苫さん 高齢の農家の方からは、「できる限り農業を続けたい」という思いを持ちながらも継続が難しい状況をお聞きしています。一口に耕作放棄地と言っても、車は入れないのではと思うような狭い場所や不便な場所も多く、整地も大変です。私たちはなんとか機械などで切り開きますが、個人では難しいだろうと感じます。そのような場所は借地料を無料にしても借り手が見つからず、仮に管理を外部に委託した場合でも費用は高額になりやすく、継続的な維持は難しいのが現状だそうです。
  • 楢崎さん 雑草が増え頻繁な手入れが必要となるのは特に夏場で、熱中症のリスクが高く、大きな負担となっています。跡継ぎがいないケースも多く、農地を放置することで近隣の農家に迷惑をかけてしまうのではないかという不安も抱えていらっしゃいます。

さまざまな困りごとがあるんですね。耕作放棄地を利用することで、地域の土地を守ることにもつながっていますね。

  • 三苫さん そのような不安や負担を軽減できていることは、地域への貢献になっていると思えています。こうした取り組みが評価されたのか取材をされる機会も増えて、理解が広がってきていると感じています。
  • 楢崎さん 地域の皆さんには、農地の管理方法や栽培について困った際にアドバイスをいただいたり、耕作放棄地の情報をいただいたりと協力していただける関係を築けていてありがたいです。
刈ったばかりの稲から収穫した籾

刈ったばかりの稲から収穫した籾

新しいアイデアと企業のつながりでさらなる地域貢献を目指す

これから新しい活動も考えていますか。

  • 三苫さん 田んぼの上に屋根のように太陽光パネルをつけるソーラーシェアリングをしたいと考えています。非常時に、食糧だけでなく電気も確保できたらいいと思うんです。
  • 楢崎さん 今は米作りの際に日光を浴びすぎている状態で、屋根があるくらいがちょうど良いという研究もあるそうなので期待しています。
  • 三苫さん 工夫して持続可能な農業を目指します。
土の恵み農園の圃場であることを示すへいせいグループの看板が立つ

土の恵み農園の圃場であることを示すへいせいグループの看板が立つ

今後の展望を教えてください。

  • 三苫さん 米不足のときはお米があったらほしいという声があり、備蓄する必要性を感じました。今後は、社員はもちろん地域の方にも食べてもらえるように、収穫量を増やしたいです。
  • 永翁さん ただ、糸島や日本の30年後を考えると、耕作放棄地は今より増えてしまうのではという心配もあります。私たちも糸島で圃場を広げられるように頑張りますが、同じように農業部門を法人化して土地を再生できる企業が増えると良いと思っています。個人だけでなく企業も協力して糸島の土地を活用して、「15.陸の豊かさを守ろう」の目標達成に向かいたいです。見学は大歓迎ですし、実際に見学に来られることもあります。これからもさらに企業として地域に貢献していきたいです。 
みずみずしく光沢のある土の恵み農園の新米

みずみずしく光沢のある土の恵み農園の新米


【企業情報】
企業名:株式会社環境技研
創業:1954年
設立:1968年
従業員数:39名
所在地:糸島市前原北1丁目6-34
主な事業:・廃棄物収集運搬
     ・浄化槽維持管理
     ・農地所有適格法人株式会社土の恵み農園

お問い合わせ

経営戦略部 企画秘書課
窓口の場所:4階
ファクス番号: 092-323-2344

秘書係
電話番号:092-332-2111

企画調整係
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行政改革推進係
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