コンテンツにジャンプ
糸島市 オフィシャルウェブサイト

トップページ > 観光情報 > 歴史・文化・美術 > 伊都国歴史博物館 > 博物館からのお知らせ > 【終了しました】弥生時代の木製鎧(木甲(もっこう))の公開を終了しました

【終了しました】弥生時代の木製鎧(木甲(もっこう))の公開を終了しました

更新日:2025年6月16日

内容

令和4年度に行った二丈深江にある深江石町遺跡の発掘調査で発見された、弥生時代の木製鎧。

伊都国歴史博物館で特別公開していた木製鎧ですが、展示替えに伴い、公開を終了しました。

深江石町遺跡 木製鎧(木甲)出土状況

深江石町遺跡 木甲出土状況

深江石町遺跡 見取り図

深江石町全体図

公開する弥生時代の木甲について

弥生時代の木製鎧は、後胴1枚と前胴2枚を組み合わせて使用します。

今回の調査でも後胴1点、前胴2点、半裁材2点が出土していますが、いずれも製作途中で、3号土坑は木器製作に関係する土坑と考えられます。

時期は、弥生時代後期前半(後1世紀前半頃)です。

出土した木製鎧のうち、後胴が完成形に最も近く、背後に向かって反る羽根をもち、コの字形の装飾を上部に入れています。

全体的に装飾が少ないのは、製作途中のものであるためと考えられます。

同じタイプの木甲は、伊場遺跡(静岡県浜松市)の例があり、こちらは、完成品で多くの装飾と黒漆・赤漆を塗布しています。

弥生時代の木甲は、17例(うち、刳抜式8例)あります。

しかし、完形で出土した例は非常に少ないため本例は、構造が分かる貴重な資料であるとともに、製作途中の未成品であるため、木製鎧の製作手順も分かる資料です。

また、鎧でありながら羽根という鳥装を彷彿とさせる形状から、武人と司祭の役割を併せ持つ統率者が想定されます。

この木製鎧が作られた弥生時代後期前半は、「倭国大乱」の前夜にあたり、当時の「伊都国」の実態を知る上で注目されます。

木製鎧(木甲) 後胴

短甲(後胴)

木製鎧(木甲) 左前胴表

短甲(左前胴表)

木製鎧(木甲) 前胴右表

短甲(前胴右表)

木製鎧(木甲)復元図

木甲復元図(後) 
(背面より)
木甲復元図(横)


(斜め前より)
  • 調査年度:令和4年度(令和4年7月25日から令和5年3月31日)
  • 遺跡名:深江石町遺跡
  • 遺構名:3号土坑
    【木甲法量】
    後胴:長さ39.8センチメートル(羽根含む)、幅34.6センチメートル、厚さ1.8~5.0センチメートル、樹種:カキノキ属
    前胴(右):長さ46.5センチメートル、幅27.7センチメートル、厚さ5.5~10.5センチメートル、樹種:カキノキ属
    前胴(左):長さ47.5センチメートル、幅28.0センチメートル、厚さ6.6センチメートル(最大)、樹種:カキノキ属
    半裁材1:長さ43.4センチメートル、幅30.6センチメートル、厚さ12.4センチメートル、樹種:カキノキ属
    半裁材2:長さ52.0センチメートル、幅28.7センチメートル、厚さ13.7センチメートル、樹種::カキノキ属

お問い合わせ

糸島市伊都国歴史博物館
電話番号:092-322-7083

このページに関するアンケート

情報は役に立ちましたか?
このページは探しやすかったですか?
このページに対する意見等をお聞かせください。

寄せられた意見などはホームページの構成資料として活用します。なお、寄せられた意見等への個別の回答は、おこないません。
住所・電話番号など個人情報を含む内容は記入しないでください。