住民監査請求
更新日:2010年9月1日
1 住民監査請求とは、どのような制度ですか?
住民監査請求は、地方公共団体の執行機関又は職員による財務会計上の違法又は不当な行為若しくは不作為によって、住民が損失をこうむることを防止し、あるいは是正するために、個々の住民に認められた監査請求権です。住民であれば、単独で請求することができますが、対象は財務会計上の違法又は不当な行為に限られます。
2 どのような場合に住民監査請求ができますか?
地方公共団体の執行機関又は職員による財務会計上の違法又は不当な行為若しくは不作為があると認められるとき、住民は、これを証する書面を添えて監査委員に対し監査を求め、必要な措置を講ずべきことを請求することができます。
具体的には、次に掲げるような財務会計上の違法又は不当な行為若しくは不作為です。
- 公金の支出
- 財産の取得、管理、処分
- 契約の締結、履行
- 債務その他の義務の負担
- 公金の賦課、徴収を怠る事実
- 財産の管理を怠る事実
3 住民監査請求に、請求期限はありますか?
請求は、正当な理由がある場合の他は、当該行為があった日又は終わった日から1年を経過したときは、これをすることはできません。
「正当な理由」とは、請求の対象となる行為が秘密裏に行われたような場合、あるいは天災地変等による交通途絶により請求期間を過ぎた場合などです。
なお、公金の賦課、徴収、財産の管理を怠る事実についてはこのような期間の制限はありません。
4 住民監査請求はどのようにしたらできますか?
(1)住民監査請求の請求権者は、「地方公共団体の住民」です。
したがって、糸島市について監査請求ができるのは糸島市民の方です。
(2)糸島市職員措置請求書に、当該行為又は不作為を証する書面(情報公開請求により公開を受けた文書の写し、新聞記事の写しなど)を添えて糸島市監査事務局へ提出してください。
なお、請求書の請求の要旨には、次の事柄について簡潔にまとめて記載してください。字数制限はありませんが、長い場合は千字程度の要約文をお願いすることがあります。
ア 誰が(請求の対象とする職員)
イ いつ、どのような行為を行ったか(監査対象事項)
ウ その行為は、どのような理由で違法又は不当であるか
エ その結果どのような損害が生じているのか
オ したがって、どのような措置を請求するか
カ 求める措置の内容が行為を即時に停止することを求める場合は、即時に停止する必要性について事情を記載してください。
5 請求に関して、補足説明の機会はありますか?
監査請求が受理された場合、請求人に証拠の提出及び陳述の機会が与えられます。
また、請求人及び監査対象機関の陳述の際には、監査委員の判断で立会いが認められる場合があります。
6 監査結果は通知されるのですか?
監査の結果については、請求書の受付の翌日から起算して60日以内に各請求人に通知します。
7 監査の結果に不服の場合はどのような方法がありますか?
裁判所に対し、住民訴訟を提起できます。訴訟は、次の各号に掲げる期間内に提起しなければなりません。
- 監査の結果又は勧告に不服がある場合
監査の結果又は勧告の通知を受けてから30日以内 - 勧告に対する執行機関等の措置に不服がある場合
措置に係る監査委員の通知を受けてから30日以内 - 請求の日から60日以内に監査又は勧告を行わない場合
請求の日から60日を経過した日から30日以内 - 勧告に対する措置が行われないことを不服とする場合
勧告に示された期間を経過した日から30日以内