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【SDGs認知・共感促進事業】雷山小学校の取組を取材しました!
更新日:2025年2月20日
糸島市は令和5年度に「SDGs未来都市」に選定され、「糸島市SDGs未来都市計画」に基づく取組を推進しています。SDGsの達成には、市民・団体・企業など、皆さん一人ひとりの行動が必要不可欠です。
そこで、令和6年度から令和7年度にかけ、「SDGs認知・共感促進事業」を実施することとしています。
市内で活動する市民・団体・企業等のSDGsに関する取組を取材し、情報発信することで、SDGsに関する取組の“認知”と“共感”を促し、SDGsに対する市全体の意識を高め、一人ひとりの行動変容につなげていくことが目的です。
令和6年度は、市内の各小中学校における取組を取材しています。
「SDGsとよく聞くけれど、具体的になにをすればいいの?」と疑問を抱かれている方も、今回発信していく取組を参考に、身近な課題の解決に向けた行動につなげていただければと思います!
- 「SDGs未来都市」選定時のページは、こちら
【雷山小学校】地域の人に学ぶ 昔遊びで冬を楽しく過ごす工夫
冷え込みが急に厳しくなってきた11月下旬、同校では、1年生が昔遊びを通じて寒い冬を楽しく過ごす工夫を学ぶ、「ふゆとなかよし」の授業が行われました。
ゲストティーチャー(以下、GT)は、校区のシニアクラブ「雷寿会(らいじゅかい)」と糸島で昔遊びの伝承活動をしている「六十爺の会(むそじのかい)」の皆さん。授業の様子をレポートします。
シニア世代36人が子どもたちの先生に
11月27日の中休み。GTのメンバーが学校に次々と集まってきました。「おお、○○くん!」「元気にしてた?」と、通りかかった子どもたちとあいさつを交わす姿から、地域と学校の交流が盛んな様子がうかがえます。
中休みが終わり3限目が始まると、1年生39人が弾むような足取りでランチルームに入ってきました。「ふゆとなかよし」の授業が始まります。竹馬、竹ぽっくり、竹とんぼ、羽根つき、こま、お手玉、おはじき、けん玉といった昔の遊びを、GTに教わりながら体験するのです。
雷寿会会長の挨拶とGT一人一人の自己紹介が終わると、六十爺の会のメンバーが遊びのお手本を披露。竹馬での後ろ向き歩行やランチルームの高い天井近くまで舞い上がる竹とんぼに、子どもたちは歓声を上げました。
1年生とGTの皆さんが対面
竹馬のお手本を披露
ワクワクしてきたところで、昔遊びの実践に入ります。
竹馬、竹ぽっくり、竹とんぼ、羽根つきはランチルーム、お手玉、おはじき、けん玉は1年生の教室、こまはランチルームと1年生の教室を結ぶ渡り廊下で行います。子どもたちは事前に遊びたい物を3つ選び、ローテーションで体験していきます。
子どもたちも地域の人も笑顔で交流
竹馬コーナーではGTに支えてもらいながら、子どもたちが恐る恐る足を乗せる姿が。支えられても、なかなか壁から離れられない子もいます。「大丈夫だから、もう少し前に体重をかけて」との励ましに、一歩二歩と進むことができました。「上手!」と、周りからの声に笑顔を見せていました。
GTに支えられながら竹馬を体験
歩く音も楽しい竹ぽっくり
竹馬より簡単な竹ぽっくりを体験した子どもたちはすぐに慣れて、かっぽかっぽと竹の良い音を鳴らしながら歩いたり、両足でジャンプしたりして楽しんでいました。
竹とんぼコーナーでは、竹とんぼ名人と呼ばれるGTが、小さな子でも扱いやすいよう手作りした竹とんぼで遊びます。
ただ、名人のように高く飛ばすのは難しそう。思いもよらない方向に飛ぶ竹とんぼに苦戦し、子どもたち同士でコツを教え合う姿も。ふわりと浮いたときは、体全体で喜びを表していました。
名人が飛ばし方を教えます
羽を追いかけて動き回ると体もぽかぽかに
羽根つきには男女を問わず、多くの児童が参加。羽を追いかけて動き回るので、一番運動量がある遊びかもしれません。元気いっぱいの子どもたちにGTも目を細めていました。
こま回しは、1年生の小さな手ではひもを巻き付けるのも一苦労。GTが手を添えて巻き付けを手伝い、投げ方も指導。終わるころには、多くの子がこまを上手に回せるようになっていました。
(写真:ひもの巻き付けを手伝ってもらいました)
お手玉、おはじき、けん玉コーナーでは、GTと子どもたちが輪になって遊んでいます。晩秋の日が差し込む教室で、穏やかな時間が流れていました。
(写真:1年生の教室で行われたお手玉、おはじき、けん玉遊び)
時間はあっという間に過ぎ、昔遊びは終了。名残惜しそうな子どもたちでしたが、GTの皆さんにお礼の言葉を伝え、授業は終了しました。
(写真:お礼の言葉にGTから拍手が)
子どもたちの声
(写真:インタビューに答えてくれた子どもたち)
- いろいろな遊びをおじいちゃんおばあちゃんと一緒にできて、楽しかったです。特に竹ぽっくりでジャンプをするのがおもしろかったです。
- 羽子板で打つのが最初は難しかったけれど、教えてもらって上手にできて、うれしかったです。
- 普段家ではゲームをして遊ぶことが多いけれど、家に竹馬があるからやってみたいと思いました。
先生インタビュー
(写真:小金丸先生(左)と黒岩先生(右))
この授業はどのような背景から行われたのですか
- この授業は、生活科の「ふゆとなかよし」という単元として行いました。
冬になると動物の活動も減り、花もほとんど咲いていません。戸外での活動が難しい時季に、昔の人はどのように過ごしていたかを考察することがテーマです。
長い冬を楽しく過ごすために、身近なものを活用して自分たちでおもちゃを作り、工夫して遊んでいたということを学びます。
授業の実施計画について教えてください。
- 1.昔遊びについて知る
教師から、「昔はこんな遊びをしていたんだよ」と教えたところ、なじみがない子がほとんどでした。そこで、学校で保管している道具とその使い方の動画を見せました。
2.実際に遊んでみる
3.GTに遊び方を教えてもらう
動画で一通りのことは分かったものの、実際にやってみると、初めての遊びばかりでうまくいきません。そこでGTに来ていただき、遊び方を教えてもらうことに。それがこの日の授業です。
4.ふりかえり
体験した感想とGTへのお礼の手紙を書きます。
昔遊びの授業は毎年行っており、今回体験した遊びも学校に道具があるものを中心に選んでいます。
(写真:学校で使われている昔遊びの道具)
この授業によって、SDGsのどの目標達成につなげたいと考えていますか。
- 1つ目は「4.質の高い教育をみんなに」です。低学年では特に、座学だけではなく体験を通した学びが重要です。経験してみないと分からないことが多いのですが、その量も内容も育ってきた環境によって差があります。そのため、今回のように授業の一環としてみんなでやってみる機会を設けることが、質の高い教育につながるのではないでしょうか。
2つ目は「11.住み続けられるまちづくりを」です。当校では長年、地域とのつながりを大事にしてきました。地域の人との交流を通して、子どもたちに雷山校区への愛着を持ってもらえたらと思っています。また、寒い冬に、竹や木など自然の物を遊び道具にして体を動かすことは、環境への負荷を減らしながら快適に暮らすことに役立つのではないでしょうか。
子どもたちの理解を深めるために工夫したことと、期待することはなんですか。
- 工夫したことは、まずは子どもたちだけで遊んでみるということです。その時は全然うまくいかず飽きてしまって、「つまらない」「やりたくない」と言う子もいました。
しかし、今回の授業の中でGTがお手本を見せてくれたことで、子どもたちは目を輝かせて意欲的に取り組んでくれました。竹とんぼを高く飛ばせたり、こまを回せたり。最初はできないと思っていたことができたという成功体験が、子どもたちの心の成長につながると期待しています。
(写真:「雷寿会」と「六十爺の会」の皆さん)
今後の取組について教えてください。
- 1年生では、今回の授業のほかに、サツマイモの栽培でも地域の人にお世話になり、芋ほりの時にもお手伝いに来てくださいました。2年生になると、野菜の栽培が始まります。この時も指導してくださる予定です。
体験を通じて学びを深める生活科の授業は、こうした協力があるからこそ、質の高い教育を実践できます。シニアの人たちの経験値は、この地区の財産ではないでしょうか。こうした交流を今後も続けて、地域全体で子どもたちの成長を見守っていく環境づくり、住み続けたいと思えるまちづくりにつなげられたらと考えています。



