トップページ > 伊都国歴史博物館冬季特別展『鉄輪の軌跡-いとしまの鉄道111年-』
伊都国歴史博物館冬季特別展『鉄輪の軌跡-いとしまの鉄道111年-』
更新日:2020年12月10日
会期
開催期間
令和3年1月23日(土曜日)から3月14日(日曜日)まで
開館時間
9時から17時(入館は16時30分まで)
会場
糸島市立伊都国歴史博物館(福岡県糸島市井原916)
内容
軌道、いとしまを走る
明治42年、糸島の資本家によって「北筑軌道株式会社」が設立し、翌年には加布里—今川橋を開業しました。軌道とは、一般道路上に設けられた鉄道のことです。北筑軌道は、時速12km程度のゆっくり走る小型蒸気機関車が客車を引いていました。この軌道の道路拡張工事や敷設工事は、糸島郡総出で、資金や労働力、土地の提供が行われており、軌道に対する期待の高さがうかがえます。

長垂海岸を走る北筑軌道の車両(絵葉書)(所蔵:個人)
北筑軌道創立総会決定事項通知書(所蔵:伊都国歴史博物館)
北九州鉄道による鉄道開業
現在の筑肥線は、さかのぼれば、この北九州鉄道の開業路線が原型になります。それまで、福岡から唐津へ行くためには、鳥栖を経由する迂回ルートしかありませんでした。これを解決するため、大正5年に「北九州鉄道株式会社」が設立、経営に苦しみながらも昭和10年に博多—伊万里間の全通開業を果たしました。観光客誘致や貨物輸送など積極的に事業展開しましたが、昭和12年に鉄道省に買収されました。

北九州鉄道回数乗車券(所蔵:個人)
長垂海岸を走るジハ60(出典:北九州鉄道記念帳より)
国鉄からJR九州へ
戦後の国鉄時代は、C11蒸気機関車が乗客や貨物を運んでいましたが、次第にディーゼル車が主流となり、昭和58年に電化したことでこれらの列車は姿を消しました。民営化し、JR九州になると、筑肥線は、複線化が行われ、現在では、水戸岡デザインの305系が活躍しています。

C11蒸気機関車(写真提供:宇都宮照信)
国鉄時代の硬券(所蔵:個人)

改札ばさみ(所蔵:個人)
鉄道資料や模型が満載
今回の特別展では、大正時代の回数券、観光パンフレット、国鉄時代の切符や改札ばさみ、制服など貴重な資料を展示するほか、鉄道模型や国鉄当時の蒸気機関車の汽笛や走行音を展示室内に流します。
ぜひご覧ください。
特別展観覧料
大人300円(団体200円)・小中高生150円(団体100円)
- 有料入館者20名以上の団体の場合、上記()内の団体料金でご覧頂くことができます。
- 身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳を提示の場合は無料(付添い1名まで)。
特別展期間中は、通常の入館料と異なります。
また、65歳以上の入館料全額免除もございませんのでご注意ください。
主な展示品
- 創立総会決議事項通知(北筑軌道)
- 回数乗車券(北九州鉄道)
- 列車時刻表(北九州鉄道)
- 絵葉書(ジハ50、長垂海岸など)
- 唐津海水浴場濱の家行き券
- 硬券(国鉄、筑肥線)
- 小型合図燈(国鉄)
- 腕木式信号機(国鉄)
- 国鉄制服・制帽
- 浜崎駅連動制御盤
- 305系車内放送用マイク(JR九州)
など多数。
筑肥線の追憶-宇都宮照信鉄道写真展-
九州鉄道記念館の副館長を務め、鉄道写真家で有名な宇都宮照信氏が、筑肥線を中心に撮影した鉄道写真18点を公開します。
会期:令和3年1月23日(土曜日)~3月14日(日曜日)
会場:糸島市立伊都国歴史博物館4階展望スペース
特別講演会(定員に達しました)
講演:「九州・福岡の鉄道史-筑肥線を中心に-」
講師:渡部邦昭 氏(九州歴史資料館 学芸調査室)
日時:令和3年3月6日(土曜日)14時から
会場:伊都国歴史博物館 4階研修室
定員:50名
参加費:300円(観覧料を含む)
申込:参加される方は事前の申し込みが必要です。令和3年1月5日(火曜日)より博物館窓口で直接、または電話(092)322-7083 にて、受付開始します。
おかげさまで、定員に達しましたので、受付を終了いたします。
展示図録
金額:300円
刊行日:2021年1月23日
備考:A4判 カラー18頁
構成:1章:軌道いとしまを走る-北筑軌道の時代-
2章:都市を繋ぐ近代鉄道の幕開け-北九州鉄道の時代-
3章:観光鉄道に活路を求めて
4章:蒸気からATOへ-日本国有鉄道の時代-
おわりに:新たなる価値の創造-九州旅客鉄道の時代-
関連ファイル
お問い合わせ
伊都国歴史博物館
電話番号:092-322-7083