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東北地方太平洋沖地震の対応について(市長メッセージ)

印刷用ページを表示する 掲載日:2011年6月14日更新

糸島市の危機管理 ~東日本大震災から3か月~

 3月11日に発生した東日本大震災から3カ月が過ぎました。小川福岡県知事、高島福岡市長と原発災害での連携を確認

 マグニチュード9.0の大地震、30メートルを超えるといわれる大津波、そして福島第1原発の事故と、かつて我が国が経験したことのない大惨事となりました。

 ちょうどその日は、3月議会の真っ最中で、私は、一般質問に対する答弁を検討していました。地震発生の連絡を受けテレビをつけると、津波がまちをのみ込む光景が映し出されました。今でもその衝撃は忘れません。

 また、福島第1原発で事故が発生したことを知った瞬間、玄海原子力発電所が糸島市に一気に近づいてきたような気持ちを覚えました。

 EPZ(防災対策を重点的に充実すべき地域の範囲)が原子力発電所から10km圏内であるため、これまで玄海原子力発電所は遠い存在でしたが、福島県で屋内退避となった30km圏内には糸島市の約3分の1が入り、40km圏内になると九州大学伊都キャンパスをはじめ、市内のほぼ全域が入ってしまいます。

 そこで私は、糸島市の危機管理を見直す必要があると考え、行動を起こしました。原口福岡県議会議長に、県議会の協力をを要請

3/22 全職員に危機管理についてメールを発信 
 
福島第1原発の事故を糸島市に置き換えて、今、やらなければならないことを考えるよう、全職員にメールで通知しました。

4/  8 玄海原発に関する要望書を九州電力に提出 
 
(1)安全性の確保、(2)住民への説明、(3)糸島市への情報の直接提供、この3点を文書で要望しました。

4/19 九州電力福岡支店長に要望 
 
4月8日に要望した内容を、再度、九州電力の福岡支店長に直接要望しました。

4月中下旬 全ての部(1室、10部、2支所、1消防署)に防災対策を指示  
 
各部等の平成23年度業務目標の協議と併せ、各部課等で検討してきた地震、津波、原発事故に対する防災対策について協議を行いました。

5/ 9 福岡県市長会で緊急議決 
 
「原子力発電所並びに原子力関係施設の安全確保に関する緊急決議」を福岡市と合同で提案し、決定されました。緊急議決には多くの内容が盛り込まれていますが、ポイントとしては、「原子力関係施設の安全基準の抜本的な見直し」と「EPZの拡大」です。

5/ 9 玄海原子力発電所に市幹部職員を派遣 
 
現場を知るという意味から、市の幹部職員に玄海原子力発電所を視察させました。この視察には、市議会総務文教委員会の議員の皆さんも参加されました。

5/13 糸島市防災会議の開催 
 
原発災害について、ほぼ皆無だった地域防災計画の見直しを開始しました。また、自主防災組織の設立、防災委員メンバーの見直しを決定しました。

5/18 糸島警察署との協議 
 自主防災組織の避難訓練に対する指導・助言、災害対策本部への署員の派遣を確認しました。

5/19 九州市長会で緊急議決 
 
「原子力発電所の安全対策に関する緊急決議」を福岡県、佐賀県、長崎県、鹿児島県の各市長会が提案し、決定されました。全会一致で強力に取組むことが確認されました。

5/23 全体区長会の開催  自主防災組織の設立を全区長に要請。各行政区に20世帯程度の自主防災グループの組織化と防災無線戸別受信機の配布により、避難体制を確立していくこととしました。

5/23 防災訓練を実施 
 集中豪雨を想定した職員の防災訓練を実施。6月下旬に再度、避難勧告の伝達方法や避難方法、関係機関との連携などをポイントとして、防災訓練を実施することにしました。

5/26 原子力防災担当課長会議へ職員を派遣 
 
玄海原子力発電所の周辺7市(松浦市、佐世保市、平戸市、壱岐市、唐津市、伊万里市、糸島市)で発足させた防災担当課長会議に職員を派遣しました。会議では、原子力防災に関する各市の取組みと今後の連携について協議しました。

6/ 3 小川福岡県知事と原口福岡県議会議長を訪問 
 
高島福岡市長といっしょに、小川福岡県知事と原口福岡県議会議長を訪問し、福岡県市長会と九州市長会の緊急議決の内容や万一の時の住民の避難などについて、県の支援をお願いしました。全体区長会で自主防災組織の必要性を説明

 私は、この3カ月、市民の皆さんの生命・財産を守ることを第1に考えて行動してきました。

 私は、「原発 即 NO」と言っている訳ではありません。技術開発やコスト低減を進めて、原子力から再生可能エネルギーに転換していくことが理想とは思いますが、現実問題として、私たちが使用する電気の約30%は原子力に頼っています。

 しかし、原発事故が起こった場合、「想定外」では済みません。電力事業者や国に、安全確保を求めていくとともに、最悪の事態を想定し、万全を期すのが危機管理です。私は、しっかりとした危機管理機能を持つ糸島市、安全で安心して暮らせる糸島市を創っていきたいと思っています。

 万一、原発事故が起こったら、私たちにできることは、逃げることです。その時は、地域や人と人とのつながりが大切になります。そこで、現在、全行政区に20世帯程度を単位とした自主防災組織の設立をお願いしています。いざという時に、みんなで協力して行動できる体制をつくっていきたいと思っています。

 今こそ、「自助」「共助」「公助」の精神です。市民の皆様のご協力をよろしくお願いします。

※写真(上)小川福岡県知事、高島福岡市長と原発災害での連携を確認(糸島新聞社提供)
    (中) 原口福岡県議会議長に、県議会の協力を要請(糸島新聞社提供)
    (下) 全体区長会で自主防災組織の必要性を説明
※すべてのパソコンで見ることができるように、簡略文字を使用しております。
平成23年6月14日

原子力発電所の事故への対応について ~いま糸島市でできることは~

 福島第一原子力発電所の事故では、警戒区域、避難区域、計画的避難区域、緊急時避難準備区域などが指定され、多くの方々が慣れ親しんだ地域から追い出され、生活に困られています。 

 東電の工程表によると、炉心が100度未満で安定する冷温停止状態になるまで6~9か月とされており、菅首相は、帰宅時期について、「年明けには、地域に戻れるかどうか判断する」としており、避難生活が長期化する可能性もあります。

 上水道が飲めなくなりました。野菜、牛乳が出荷できなくなり、米の作付けができないところも出てきました。イカナゴ(カナギ)が取れなくなりました。牛、豚、鶏などの家畜は、餓死しているものもいます。風評被害も心配です。

 避難生活を強いられている方々、生産活動に影響を受けられている方々などの強い不安、恐怖、絶望、怒り、悔しい気持ちは、想像を絶するものがあると思います。

 政府は、「原発賠償機構(仮称)」設立を進めていますが、原発事故の影響を受けられた方々の心の中は、“元に戻せ”と叫びたい気持ちだろうと察します。

 全国には、原子力発電所が17か所、原子炉が54基あります。電力会社は、津波で全電源が失われる事態を想定した高圧発電機車やポンプ配備などの緊急安全対策をとりまとめ、住民に公開した安全対策訓練も実施しています。

 国際原子力機関(IAEA)によると、世界では、442基(米国104基、フランス58基・・・)の原子炉が稼働しているそうです。現時点では、世界統一の安全基準はなく、安全対策は各国政府が責任を負うことになっているそうです。今回の福島原発の事故を契機に、世界統一の安全基準づくりの動きが出ているようですが、まだ、原子力発電に対する各国の考え方がまとまっていないようです。

 話を変えますが、地域によっては昭和40年代頃まで、“たきもん(木材や竹等の燃料)”で五右衛門風呂を沸かし、残った“おき(炭)”を掘りごたつに入れて暖を取っていました。ご飯は、かまどでたきもんで炊いていました。もちろん、エアコンなどありませんでした。

 現在では、1部屋に1台のエアコンが当たり前になり、各家庭でインターネットに接続できるようになりました。

 下の図は家庭用電力消費の推移です。生活水準の向上に伴って、電力消費は大きく伸びています。



品目別家庭用電力消費の推移 出所:資源エネルギー庁「電力需給の概要」

品目別家庭用電力消費の推移

注)電力量は、9電力会社の従量電灯(A・B)について記載。( )内の数値は2002年度の構成比


 下の図は発電電力量と電源構成比の推移です。現在は、発電電力の約3割を原発が賄っています。

発電電力量の推移 出所:資源エネルギー庁「電源開発の概要」

発電電力量の推移

注)71年度までは9電力会社計
 ※構成比の各欄の数値の合計は、四捨五入の関係で100にならない場合がある。
 ※「LPガス他」には「LPG」、「その他ガス」、「瀝青質混合物」を含む。

 福島原発事故後の毎日新聞の調査では、「原発依存はやむを得ない」40%、「原発は減らすべきだ」41%、「全廃すべきだ」13%となっており、朝日新聞の調査では、「原発は今後どうしたらよいか」に対し、「増やす」5%、「現状程度」51%、「減らす」30%、「やめる」11%という結果になっており、国民の考えは二分されています。 

 地球温暖化や環境への影響が少ない太陽光、風力、地熱、バイオマスなどの自然エネルギーに電源を求めることが理想でしょう。しかし、これらの自然エネルギーが発電電力に占める割合は1%程度です。

 政策的に投資や技術開発を進めて、自然エネルギーの割合を高めることは、国民が望むことですし大事なことですが、時間がかかります。数年で自然エネルギーが原子力を代替することは不可能です。

 将来的な日本のエネルギーシステムについては、国家的な議論によって決められるべきであると考えます。

 今、糸島市でできることは何か、を考えると、市民のみなさんの不安を少しでも和らげること、想定外も想定した災害対応策を考えること、だと思います。

 このような考えで、4月8日には、九州電力に対し、(1)東日本大震災を想定したうえでの玄海原発の安全性確保、(2)住民の不安解消のため説明責任を果たすこと、(3)異常時に市に直接連絡が入る体制への変更、を文書で要望しました。

 地域防災計画の見直しや避難に関する条例制定などについて、福岡県との協議を開始しました。

 5月に開催される福岡県市長会や九州市長会において、原子力施設の安全基準及び防災対策の強化、防災対策重点地域(EPZ)の拡大、的確な情報提供及び情報公開などを市長会として国に求めていくことを緊急決議するよう提案する予定です。

 糸島市独自の取り組みとしては、高齢の方、障害のある方、介護が必要な方などの避難が困難な方とその支援者の確定、自主防災組織設立及び訓練実施、津波を想定したハザードマップの作成、玄海原発がもしもの場合の避難方法や生活物資の確保策、家畜等への対応などの防災対策の検討に取り掛かっています。 

平成23年5月6日

糸島市における安全対策について

 今回の東日本大震災による災害および福島第一原子力発電所の事故は、長い海岸線と近くに原子力発電所がある糸島市にとっては、他人事ではありません。

 玄海原子力発電所を福島第一原子力発電所に置き換えますと、糸島市は、原発から20km以内の避難区域と30km以内の屋内退避区域にかなりの地域が入ります。

 この30km以内の区域(市域面積の約30%)には、糸島市民10万人のうち、約1万6千人の市民の方が住んでおられ、高齢者のみの世帯、障がいのある方、介護が必要な方、入院中の方など、避難が困難な方が3、000人以上おられると想定されます。

 もし、偏西風の影響等で糸島市全体の避難が必要になると、このような避難が困難な方は、約21,000人となります。お世話する方も含めると、その2倍や3倍の市民の方が避難に苦労されることになります。 また、糸島市は、農業や水産業が盛んです。農畜産物や水産物が出荷できなくなった時の農漁業者への対応、避難する時に牛(4,500頭)、豚(2万頭)、鶏(47万羽)などの家畜の世話はどうするのか、などと考えると頭の中がパニックになりそうです。

 もしものときに、市民の方々にどこに、どのように、どんな方法で戸惑わずに避難していただくか、薬が欠かせない人への対応、飲料水や生活物資の確保、農畜産物への対応など、市民の方、県、九州大学などの多く方の協力を得て、いろんな想定に基づく対策を検討しながら地域防災計画の見直しを進めていきたいと考えています。

 九州電力の2011年度の電力供給量約2,000万キロワットのうち、原子力の割合は約1/4以上を占めており、原子力発電は我々の生活に欠くことのできない施設となっています。

 また、福島第一原子力発電所の事故に伴う電力の供給不足による東日本の企業の生産活動の低下を西日本が補うことが必要なこと、また、電力需要ピークの夏に停電しないよう九州電力には供給力を強化していただくことも必要です。

 これらのことを考えて、糸島市では、福岡県や玄海原発の周辺自治体と連携を図りながら、緊急安全対策の実施(電源車や消防車の配備等)と抜本的な安全対策の検討及び説明を九州電力に求めるとともに、原発耐震指針の見直しや防災対策重点地域(Epz) の拡大等の安全基準の見直しを国に求めていくために、すでに作業に取り掛かっております。

平成23年4月5日

東北地方太平洋沖地震の対応について 

 国内観測史上最大の東北地方太平洋沖地震が発生し死者1,500人以上、行方不明者1万人以上の大惨事となりました。被災地の皆さま方へ心からお見舞い申し上げますと共に お亡くなりになりました方のご冥福を心からお祈り申し上げる次第でございます。また、多くの行方不明の方々が一人でも多く生存されていることと、1日も早い復興を心から心から願っております。

 今回の地震により、3月11日15時30分に福岡県でも有明・八代海に津波注意報が発表され被害の拡大が報道される中、本市においては21時35分第1次配備体制をとり危機管理課職員6名が消防本部職員と連携を取りながら24時間体制で万が一に備え警戒にあたりました。21時35分には糸島市も津波注意報が発令され、冠水確立の高い加布里漁港で満潮時の3月12日午前1時30分頃職員が目視で10センチ程度の海面上昇を確認いたしました。13日の13時10分頃も確認致しましたが10センチ程度の海面上昇で糸島市での被害は発生しておりません。

 なお、緊急消防援助隊の出動要請に基づき昨日3月14日に緊急消防援助隊の消火隊4名を出動させております。また現在第2次配備体制で待機をしているところです。

 次に義援金につきましては、3月11日金曜日の夜、職員に対し各課毎に義援金の協力体制をとるよう指示をしたところです。

 なお、糸島市役所の本庁舎、二丈庁舎、志摩庁舎に本日から義援金箱を設置し、来庁された市民の皆様へ義援金の協力を依頼しております。

 また、行政区長を通じて地域の方々に義援金の協力を依頼する文書を明日3月15日の文書配布に合わせお願いするようしているところです。

 今後の対応として、災害時応援態勢並びに救援物資の取扱についてですが未曾有の大惨事ですので県と連絡を密にして体制を整えているところです。

 このように予想もしない大惨事が糸島でもいつ起こるか分かりませんので他団体のことではなく糸島市のことと捉え出来るだけのことをしてまいりたいと考えております。

                                                   平成23年3月14日