復興支援報告No.1 消防隊員として、市民の皆さんに伝えたいこと
福岡県緊急消防援助隊 糸島隊活動報告
【出動先】
宮城県亘理郡山元町
【出動隊員】
消防司令 矢野和英
消防士長 瀬戸口昌宏
消防副士長 末安哲一
消防副士長 石丸寛弥
【出動期間】
平成23年3月14日~3月22日
【活動内容】
人命捜索・遺体捜索、救急出動、救助出動など ※3日間で12遺体発見。
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糸島隊出発式の様子 | 現地宿営地(亘理町総合センター) |
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陥没した土地 | 宿営地テント内で食事準備(お湯で温めるだけ) |
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自衛隊により捜索された住宅街も消防が再捜索 | 福岡県隊 解隊式での隊長訓示 |
津波災害時の避難の難しさ
東北地方には、「津波てんでんこ」という言葉が伝わっている。これは、津波のときだけはてんでばらばら、親子といえども人を頼りにせず、走れる子供は一目散で逃げろ。そして一家全滅、共倒れになることを防げという三陸地方の知恵だという。
てんでに走って逃げられない人について、普段から足の弱いお年寄りや弱者は、家族でだれが助けるか話し合っておく。家族で助けて逃げることが出来ないときは、近隣で助け合うことを決めておくのである。
津波は、津波の前に必ず大きな地震があるとは限らない。地震があって津波が来るまでしばらく時間があるというのも間違い。津波の前には大きく引き潮になるというのも、必ずしも正しくない。
以上のように、まさしく過去の災害事案、教えはたくさんある中で、何を選択してどう生かすかが重要である。
これからの津波対策
・堤防は高さばかりでなく、複層的に、二重、三重にすることが求められる。堤防のトンネルにはドアを設置し、津波発生時には閉じることができるようにし、擁壁は登りやすいように階段や手摺を付ける。
・居住施設は高台にし、低地にある商業・業務施設が被災しても居住施設は守るような土地利用規制が求められる。
・海側に近いエリアは商業・業務施設として、鉄筋コンクリート造で簡単に破壊されない建物とする。それを避難ビルとして外部階段を設置して、誰でも屋上に避難できるよう建築の構造規制をする。少なくとも公共的な建物はそのようにして短い避難距離で命を守る場所に到達できるようすべき。
・津波の直撃を受ける海側には、長い壁を向けずに短い壁を向けて、津波を受ける面積を少なくする建築指導が必要。
・ハザードマップは過去のデータをベースに作成されている。今回の災害を教訓として、想定外のことを想定すべき。
・復興計画の作成は、残された住民の意向を踏まえて、目指す都市の将来像を議論し復興計画を作成することが必要。
・被害の全貌の把握と共に、復興デザインの作成は、国を挙げての取組みが必要。
自らできる防衛策
地震、大雨による洪水やがけくずれ、低い土地の浸水や火災等から住民自身で生命身体・財産を守るための防衛策は以下のとおり。
●行政区・自治会で対応・準備しておくこと●
(1)防災訓練を全市で実施する際に自主防災組織として参加する。(避難所の確認)
(2)地域の緊急時要援護者を把握して避難援護者を決めておく。
(3)耐震性の住宅の促進。
(4)役割分担の構築 例)避難誘導係・炊き出し係・物資調達係・情報収集及び提供係 など
(5)準備しておくと役立つ物 発電機・投光機、バイク、1日分の食糧、毛布、ガスボンベ
※災害時の行政の対応には限界がある。
※コミュティを大切に(隣組の強化)
●家庭で常備しておく物●
ヘルメット、ラジオ、懐中電灯、スリッパ、携帯電話の電池式充電器、常備用トイレ、1日分の食糧、水(風呂の水は落とさないように)
●旅行の際の所持品●
家庭の連絡先、保険証、携帯電話の充電器、懐中電灯、ラジオ、1日分の食糧
●お役立ち情報●
「防災・危機管理e-カレッジ」を活用した防災学習
総務省消防庁が、インターネットを通じていつでも、誰でも無料で防災について学習できるよう、平成15年度から開発を進めているサイト。
過去の災害と先人の知恵を取り入れて、機会があるたびに地域防災力の重要さを市民に伝えていくために、われわれ防災の任にあたる職員が危機意識をもって活動しなければならないと心に刻むものです。





