復興支援報告No.5 自治体職員として、今私たちができること
派遣職員が感じた「被災地の現状と今後の備え」
支援の概要
●福岡県合同被災地派遣 第14陣●
【派遣職員】
中庭 昭宜(係長)
【派遣先・期間】
宮城県東松島市 平成23年7月28日~8月8日
【被災地での支援業務】
1. 総合案内
2. 市民課窓口業務支援
3. り災・被災証明書申請指導
4. り災・被災証明書発行
5. 住宅の応急修理制度の申込受付
6. 民間賃貸住宅の応急仮設住宅取扱い申請の受付
7. 災害援護資金、災害弔慰金等申請受付
8. 災害義援金申請受付
9. 震災復旧対策室支援業務(各種電話対応業務)
10.住宅の応急修理制度申請書入力業務
11.災害義援金申請書入力業務
12.ボランティアセンター運営支援業務 など
支援・視察をとおし感じたこと
私の配置部署は、「震災復旧対策室」。
震災から約1月後に緊急的に設置された部署で、災害対策本部とは別に、被災者への各種支援制度について総合的な相談に応じているほか、生活再建支援制度、住宅の応急修理制度や仮設住宅への入居等に関する業務を行っています。
震災復旧対策室事務風景
私が担当した業務は、支援制度に関する電話での問合せ、相談などへの応対。
被災者に対する支援制度は、15種類ほどあり、これらの支援制度の内容を全て理解し、適切な説明・対応をしなければならないということから、はじめの数日は大変苦労しました。
電話は一日中ほとんど途切れなく鳴り続け、ほぼ一日中電話の対応に追われる毎日でした。
一定の対応マニュアルは準備されていましたが、即答できるようになるまでには数日かかり、被災者の皆様にはご不便をおかけしました。
それでも、東松島市民の方々からは、「お世話さまです」や「お忙しいところ、ありがとうございました」などと何度も感謝の言葉をいただき、不慣れな電話応対に不満の声をいただくことはほとんどありませんでした。
【現地視察をとおして感じたこと】
業務終了後や日曜日を利用して、東松島市をはじめ、南三陸町、石巻市、女川町の被災地を視察しました。
視察先では、震災から4か月半程度経過していることもあり、瓦礫の撤去などは進んでいましたが、未だコンクリートの基礎部分だけが残された住居をみて、その現実に圧倒され、言葉が出ないほどした。
東松島市の一部では、残った2階部分で何とか生活を送っておられる方もありました。
未だ被災家屋や瓦礫の山は手つかずのまま放置されており、これらの対応には相当の時間と費用がかかることが想定されます。
寄せて山積みにされた瓦礫
東松島市ボランティアセンターの視察も兼ねて、日曜日を使ってボランティア活動に参加しました。
ボランティアセンターには、毎日大勢のボランティア活動希望者で混雑しており、中には長期的なボランティア活動を行うため、キャンピングカーやテント等を持参して活動を継続的に行っている方々もおられました。
また、土日には団体でのボランティア活動を希望する方々が大型バスでボランティアセンターを訪れる等、日本国民の共助の精神には心を打たれる思いでした。 東松島市ボランティアセンター
長期ボランティアが設営しているテント
私たちが行ったボランティア活動は、ある家屋の津波によるヘドロの撤去作業。
ボランティア受付から作業終了まで、スタッフが調整し、非常にスムーズに運営されていることに驚かされました。
また、作業場所までの送迎、長靴やスコップ等も準備されており、作業後の道具類の洗浄作業を行うスタッフ等も配置されていました。
このように、ボランティアセンターがスムーズな運営を行えるようになるまでには、震災発生直後から様々なご苦労があったと思います。
しかし、私の受けた印象では、スタッフをはじめ、ボランティア活動を終えた人はみな一様に笑顔でした。
私たちがボランティア活動を行った家庭の方々からも笑顔と感謝の言葉をいただき、双方が元気をもらいとてもよい体験をすることができました。 ボランティア作業を終えて
糸島市での今後の対応について
災害は、いつやってくるのかわかりません。
特に、地震は予知が困難であり、かつ、被害も広範囲に及び、場合によっては津波による被害も考えられます。
糸島市に置き換えて考えれば、日頃の防災訓練や自主防災組織の重要性を市民にうったえ、危機管理体制の拡充など、職員が一丸となって災害に対する備えを再度見直す必要性を強く感じました。
最後に
今回、福岡県合同被災地派遣で、東松島市の支援に加わることができたことは、大変有意義な体験となりました。
被災地では、今もなお多くの方々が明日の生活に苦労されている中、その現地に入り、微力ではありましたが、復旧のお手伝いができたことに感謝しています。
今回の派遣職員15名は、それぞれの担当業務を遂行するにあたり、できる限り被災地の方々の心情に配慮しながら、単なる事務的な応対ではなく、心のこもった温かい対応ができるよう努めました。
派遣期間が12日という短期間であったため、業務になれた頃には派遣期間が終了してしまうというジレンマもありました。しかし、糸島市の職場のみなさんの協力を受け、また、派遣された15名が「チーム福岡」として互いに連携協力したことにより業務を遂行することができました。
今後の支援活動においては、医療、建築、上下水道、都市計画などの分野において経験豊富な「専門職」の支援が重要な位置を占めてくるのではないかと感じました。
福岡県合同被災地派遣第14陣メンバーと
