中村のオガタマノキ

概要

通直な幹をもち端正な本種の特徴からすると珍しい樹形である。枝が下垂し東側から遠望すると美しい枝振りをしたマツと見間違う程である。高さ5メートルから6メートルまで幹は通直であるが、そこから四方八方に分枝し、ほぼ半球状の樹冠を呈する。 福吉川の川岸に位置しており横方向への根の伸長は制限されているが、樹勢は壮健である。

• 分布：西南暖地の山地に自生する常緑高木。高さ16メートル径1メートルに及ぶ。漢字では招魂樹と表され、サカキ（榊）と同様に枝葉を神前にそなえることから神社の境内に栽植されることが多い。
• 幹：灰白色から暗褐色で直立し、枝分かれが多く葉を密生させる。
• 葉：有柄で互生し、やや波をうった全縁で裏面は青みを帯びた白緑色。
• 花：春、太く短い柄をもった1個の花を葉に着生させる。白色で香気をもつ。
• 実：花が終わると花托が5センチメートルから10センチメートルくらい伸びて肥厚し、各々の袋果は裂けて大きい紅色の種子を2個出す。

樹種名

オガタマノキ

所在地

福岡県糸島市二丈吉井中村1954-1

樹高

12.13メートル

幹回り

2.45メートル

推定樹齢

不詳

調査年月日

1994年8月22日

歴史・言い伝え

昔の山津波で流され現在の地に根着いたという地元の言い伝えがある。