まむし湯のセンダン

概要

東に隣接するホルトノキに覆いかぶさるようにほ伏状の異様な形状で生育している。幹のほとんどが中空になっており、鳥獣のすみかに成っている。台風の被害による損傷が目立ち枝の分布が偏っている。 樹勢は芳しくない。

• 分布：四国・九州・沖縄の海辺や山地に自生する落葉高木で高さは10メートル程。樹高30メートル径1メートルに達する大木もある。
• 幹：樹形は拡開し、小枝は太く粗生して伸長する。樹皮は暗紫褐色で縦に裂目がある。
• 葉：大きく枝先に互生し、長い葉柄をもつ2回から3回奇数羽状複葉で基部は肥大する。小葉は2対から4対で卵形もしくは卵状楕円形で先端は尖り、基部は鈍形または円形、縁には鋭い鋸歯があり、時に深裂する。
• 花：晩春から初夏にかけて梢に多くの大きな集散花序を着生し、香気のある淡紫色の美しい小花を着ける。5個のがく片と花弁をもつ。
• 実：核果で径12ミリメートルの広楕円形。数個の長梗により下垂する。秋、黄色に熟し落葉後も多数木についたまま残る。

樹種名

センダン

所在地

福岡県糸島市二丈吉井2386-1

樹高

10.91メートル

幹回り

3.0メートル

推定樹齢

不詳

調査年月日

1995年2月23日

歴史・言い伝え

県道藤川二丈線を中村まで行くと、勇壮とそびえ立つ巨木に囲まれた民家が目に入る。 このセンダンもその中の一本である。そこは、まむし湯として広く知られており、15年ほど前までは、まむしにかまれた人など、多くの治療客が訪れていた所である。